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          <dc:title>フェラインの民族誌-ドイツ・バイエルン州のローカル・アソシエーション-</dc:title>
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          <datacite:description descriptionType="Other">本論文は、ドイツにおいてフェラインと称されるローカル・アソシエーションについて、&#13;
そこに関わる人びとに着目することで民族誌的記述をおこない、これまでゲマインシャフ&#13;
ト/ゲゼルシャフトの二元論に囚われてきたフェラインの見方を再考することを目的とし&#13;
ている。&#13;
　共通の目的を掲げ、定款に基づいた契約関係の下にあり、参加を個人の自由意思に委ね&#13;
るところの団体であるフェラインは、ドイツに18世紀中葉に出現したとされ、各時代の&#13;
社会状況に応じてそれぞれの役割を担ってきた。21世紀を迎えた今日にあっても、一方で&#13;
は意味や機能を変容させながら存続し、他方では多様な目的を掲げるものが新設され、そ&#13;
の数は増加傾向にある。&#13;
　フェラインを扱った先行研究は、歴史学、社会学、民俗学の分野にみることができる。&#13;
分野によって問題関心が異なるため、対象への接近法や時代設定に差異がある。しかしい&#13;
ずれの分析も、ゲマインシャフト/ゲゼルシャフトの二分法を下敷きとしている点で共通&#13;
する。一方には、近代以前の身分的・社団的な関係との対比で、近代市民社会の構造的メ&#13;
ルクマ一ル、つまりゲゼルシャフト的集団だとする解釈があり、他方には、そこに血縁・&#13;
地縁関係が持ち込まれたり、地域社会への帰属意識の高揚のために利用されたりする点に&#13;
注目して、ゲマインシャフト的集団だとする見解が存在する。このような解釈の齟齬の背&#13;
景には、参照点が組織形態に収斂する傾向にあったことがある。&#13;
　本論文ではそうした点を踏まえ、フェラインの全体像を把握するために、組織形態やそ&#13;
の具体的活動に加えて、メンバーのフェラインへの関与の様態やメンバー間の関係性につ&#13;
いても分析した。また、活動内容、成員構成、彼らの相互関係を、「見えるコード」と「見&#13;
えないコード」に分けて記述することで、新しい視点を打ち出した。これは、分子生物学&#13;
の二重らせん構造の概念に示唆を受けたものである。&#13;
　序論で先行研究の整理と問題提起をしたのち、第1章では、調査地とそこに拠点をおく&#13;
フェラインの概要、次章以降で論じる男声合唱団の概略を述べた。続く第2章では、「見&#13;
えるコード」と「見えないコード」を用いて、活動と成員構成を類型化しながら詳述した。&#13;
第3章では、フェラインが任意で所有する旗に焦点をあて、そこに象徴される事象を考察&#13;
した。第4章では、メンバーの振る舞いや語りを取り上げて、メンバーシップのありよう、&#13;
そこに関わることの意味、フェラインの社会的意味を分析した。&#13;
　各章の論点は、以下の3つにまとめることができる。&#13;
　第1点は、フェラインの活動と成員構成についてである。フェラインでは、定款に記さ&#13;
れた活動をおこない、それによって目的の達成を目指す。そこには、組織運営や、政治・&#13;
経済・宗教活動の忌避についての記載もあり、各フェラインはこれを遵守している。しか&#13;
し、活動様態を詳しくみていくと、定款に反してはいないものの、完全に準じているとも&#13;
いい難い状況があることが浮き彫りとなる。本論ではこれを、役員の選出を事例として挙&#13;
げて説明した。また、目的に関心がある者であれば誰でも入会可能と規定されているもの&#13;
の、実際のメンバー構成には、以前からの個人的なつながりが影響していることも明らか&#13;
にした。さらに、親睦行事、目的の遂行とは関連しない他フェラインや行政や教会の行事&#13;
への参加、メンバーの人生儀礼への出席といった、定款に記されていない活動がおこなわ&#13;
れている点にも言及した。&#13;
　これらの諸相が混在することを明示できた本論は、このうちのいずれかの点に焦点をあ&#13;
てていた先行研究とは異なる視座に立つものといえる。そしてそれは、「見えるコード」と&#13;
「見えないコード」という区分けを用いることではじめて可能になった。&#13;
　第2点は、フェライン間の関係性についてである。フェラインは、同じ場所に拠点を置&#13;
いていても、相互に関連性を持たない別個に発生した組織のようにみえる。しかし実際は、&#13;
競合回避という隠れた規範のもとでつくられている。バイエルン州の州都ミュンヘンの南&#13;
に位置するA町で活動するフェラインが掲げる目的に着目すると、原則として、同じ目的&#13;
を掲げたり、同一の活動に従事するものが存在しないことがわかる。これは、人びとのあ&#13;
いだに暗黙の了解が存在することを示唆している。&#13;
　他方、フェラインのあいだには旗を介した関係性が存在する。旗はフェラインが任意に&#13;
作製するものである。しかしそれを所有すると、旗を持つ他のフェラインや、教会や行政&#13;
といった権威をもつ組織とつながりをもつことになる。その関係性は、各組織が主催する&#13;
行事に参加し、そこで旗を掲揚することで明示される。また、旗を所有するフェライン同&#13;
士の関係性は、ペナントリボンの授受や行事の際の整列順によって可視化される。さらに&#13;
地域社会の承認という点でのフェライン間のヒエラルキーが旗の有無によって表される。&#13;
　第3点は、メンバー間の関係性についてである。定款にはメンバーの義務と権利に関す&#13;
る記載があり、彼らは同額の会費を支払うことで義務を果たし、権利を獲得する。こうし&#13;
て定款は、メンバーに対等な関係を保障している。これは「見えるコード」の下にある対&#13;
等性である。他方、「見えないコード」の下にもそれを見ることができる。「見えないコー&#13;
ド」としての対等性は、親称での呼び合い、挨拶の仕方、誕生日会に出席するといった振&#13;
る舞いや行動として表され、会話の仕方に暗黙の了解を持ち込んだり、スタンドプレーを&#13;
排除することで維持されている。また、彼らの関係性には非対等性も確認できる。さらに、&#13;
対等性を示す行為は、親密性の表明とも解釈できるものである。&#13;
　フェラインが、数十年にわたって存在できるのは、ひとつにはこうした対等性と非対等&#13;
性、目的遂行性と親密性を組み合わせた組織原理が機能しているからである。また、人び&#13;
とは、それらを巧みに組み合わせながらメンバーとして関わりあうことで、フェラインへ&#13;
の関与を、じわじわと日常生活のなかの利益へとつなげていくのである。&#13;
　この論文では、「見えるコード/見えないコード」という概念を用いることで、フェライ&#13;
ンにみられる現象を包括的かつできる限り明確に捉えることができた。また、フェライン&#13;
間の関係性やメンバー間の関係性に注目したことで、一枚岩的な描写が多かったフェライ&#13;
ンが、実際には多様性に富んでいること、人びとの関わり方も目的遂行という点では共通&#13;
していても、その実態には差異があること、そうした関係性の構築・維持には、定款に現&#13;
れない暗黙裡に共有された規範が作用していることがわかった。&#13;
　従来のフェライン研究は、主にゲマインシャフト/ゲゼルシャフトの二元論を下敷きと&#13;
した議論であった。しかし、フェラインの全体像をみると、それがそのいずれかに類型化&#13;
できるものではないことは明らかである。「見えるコード」と「見えないコード」が絡み合&#13;
い、見え隠れし、共存することで成り立っている組織と捉えることが妥当といえる。そし&#13;
て、そのような柔軟さと多様性を備えているからこそ、フェラインは近代社会の確立とい&#13;
う近代ドイツの課題に貢献したし、21世紀を迎えた今日も、第3セクターやNPO活動の&#13;
担い手として機能し続けているのである。</datacite:description>
          <datacite:description descriptionType="Other">総研大甲第1109号</datacite:description>
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