@misc{oai:ir.soken.ac.jp:00001027, author = {小笠原, 洋平 and オガサワラ, ヨウヘイ and OGASAWARA, Youhei}, month = {2016-02-17, 2016-02-17}, note = {DNA超らせん化因子SCF(Supercoiling factor)はトポイソメラーゼⅡと協同
してDNA鎖に負の超らせんを導入する生化学約活牲を持つタンパク質である
(Ohta and hirose,1990,Ohta et al,1995).ショウジョウバエ生体内において
SCFは唾腺染色体のインターバンドやパフ上に観察されること(Kobayashi et
al,1998)、また:X染色体の遺伝子量補正機構に必要な困子であることなどが判
っている(Furuhashi et,al,2006).SCFが生体内において果たす役割を調べる
ためSCFの変異体を観察した。SCFの機能をRNAiにより低下させるとオスが
特異的に死ぬが生き残ったオスの表現型を調べたところ腹部体節の前方化が観
察された.次にSCFと腹部体節の形成を支配するホメオティック遺伝子Abd-B
との遺伝学的相関を調べるためSCFのRNAiとAbd-Bの二重変異体を観察し
たところオスだけでなくメスにおいても致死であることが観察された・次に
SCF遺伝子上にナンセンス変異4の導入された系統scf1を観察したところホモ接
含体は性別によらず3齢幼虫で致死であることが観察された。次にAbd-Bのト
ランス制御因子とscfの遺伝学的相互作用を解析した。scf1のヘテロ接合体は単
独で前方化を起こさないもののPc変異による後方化を抑圧し、またscf1のヘテ
ロ接合体はtrx群変異体の前方化を促進することが観察された.以上のような表
現型を持つことからscf1は一般的なtrx群遺伝子に分類されることが分かった
(Kennison,1995>. これらを踏まえより詳細な解析を進めた。scf1のホモ接含
体において胚発生期のAbd-(Abd-B-RB)の転写産物量を測定したところ野生
株に此べて約30%低下していた、.次にarray-based comparative genomic
hybridization(array-CGH法)によりAbd-B遺伝子周辺におけるSCFの局在性
を調べたところSCFはAbd-Bプロモーター上流に局在することが分かった。そ
こでこのプロモーターについてリポーターアッセイを行ったところscf1のホモ
接合体はリポ一ターの発現量が約50%低下していた。以上の実験によりSCFは
scf1遺伝子の転写発現を活性化し正常な体節形成に必要なことが分かった。
またその活牲はAbd-Bのプロモーターにおいて発揮されることが示唆された。
また唾腺染色捧の観察においてSCFは伸長途上のRNAポリメラーゼⅡと共局
在することが分かった。以上の結果を統合的に考えた場合SCFの生体内におけ
る機能は基礎的な転写反応の活性化に関与するものであると示唆される。
, application/pdf, 総研大甲第1056号}, title = {ショウジョウバエ超らせん化因子はホメオティック遺伝子Abd-Bの発現を正に制御する}, year = {} }