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する。生殖細胞の発生に生殖巣は不可欠であり、この器官で発現する遺伝子の
機能を網羅的に解析することは、生殖巣および生殖細胞の発生を制御するメカ
ニズムを明らかにする上で重要である。本研究では、胚生殖巣中で発現する遺
伝子の網羅的同定を以下に示す3つのステップでおこなった。まず第1に、胚
から生殖巣のみをfluorescence-activated cell sorting (FACS)を用いて単離した。
第2に、単離した生殖巣から作製されたcDNAライブラリーをもとにEST解析
をおこない、生殖巣で発現する遺伝子を同定した。第3に、EST解析で同定さ
れた遺伝子の発現をホールマウント in situハイブリダイゼーション(WISH)法
により解析した。その結果、17,218クローンの高精度ESTが得られ、3,051種類
の転写産物(遺伝子)が同定された。これはショウジョウバエゲノムにコード
ざれている遺伝子の約20%に相当する。3,051種類の遺伝子すべてについて、
WISH法を用いて発現解析を行い、生殖巣で選択的に高発現する遺伝子を101種
類同定した。このうち、39種類が始原生殖細胞(極細胞)で、58種類が胚生殖
巣を構成する体細胞(SGCs)で4種類が極細胞とSGCsの両方で発現すること
が明らかとなった。これら遺伝子の機能をデータベースをもとに調べたところ、
胚生殖巣で発現する遺伝子は広範囲な分子機能と生物学的機能を示すことが明
らかとなった。特に、極細胞では生殖系列特異的なリボソーム・タンパク質を
含む翻訳制御に関わる遺伝子や転写制御に関わる遺伝子が多数同定された。こ
れは、いままで明確ではなかった極細胞特異的な遺伝子発現制御機構の存在を
示唆している。WISHによる遺伝子発現パターンを解析している過程で、8種類
の新規遺伝子が胚生殖巣内の一部のSGCsのみで発現することを見いだした。こ
のほかにも、3種類の遺伝子が胚生殖巣内で領域特異的に発現することも当研究
室でおこなわれたマイクロアレイ解析とWISH解析により明らかとなっている。
これらの遺伝子は、胚生殖巣内の一部のSGCsから生じる細胞種の形成に関与す
るものと考えられる。そこで、このような遺伝子の機能解析により、胚生殖巣
の領域特異的分化に関わる機構を明らかにすることができると考え、機能解析
をおこなった。本研究では、突然変異系統が既に得られている受容体型チロシ
ンキナーゼをコードするsevenless(sev)遺伝子に注目し解析をおこなった。そ
の結果、sevは、雄の胚生殖巣後半部のSGCsで発現することが明らかとなった。
さらに、そのリガンドBossは極細胞で発現していることも明らかとなった。sev、
boss突然変異胚では、本来生殖巣前端のみに形成される雄生殖幹細胞ニッチの
前駆細胞(ハブ前駆細胞)が胚生殖巣後半部で異所的に形成された。以上の結
果を考えあわせると、極細胞で発現するBossにより、Sevが胚生殖巣後半部の
SGCs中で活性化し、後半部SGCsがハブ前駆細胞に分化するのを抑制すると結
論づけられる。これはショウジョウバエ胚生殖巣において、生殖系列から体細
胞系列ヘシグナルが伝達される初めての例である。また、幹細胞ニッチが個体
の発生過程で形成される機構を明らかした例は現在まで報告がない。本研究で
得られた知見は幹細胞ニッチを明らかにする上で重要な基盤になると考えられ
る。このように、本研究で同定した胚生殖巣で選択的に発現する遺伝子の機能
解析により、生殖巣および生殖細胞の発生を制御する新たな機構を明らかにす
ることができると考えられる。
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