@misc{oai:ir.soken.ac.jp:00001142, author = {多田, 基紀 and タダ, モトキ and TADA, Motoki}, month = {2016-02-17}, note = {CNR(cadherin-related neuronal receptor)/プロト力ドヘリン(CNR/Pcdh)ファミリーは、ゲノム中で、遺伝子クラスター構造をとっており、神経回路形成やシナプス形成に関わっているのではないかと考えられている。本研究で彼は、発生研究において有用なモデル動物であるゼブラフィッシュを用いて、脊椎動物におけるCNR/Pcdhのゲノム構造解析、及び機能解析を行なった。
彼はゼブラフィッシュゲノムBACライブラリーからCNR/Pcdh領域のBACクローンをスクリーニングし、その塩基配列を決定した。また、この配列を元にBLASTサーチを行なった結果、異なる染色体上に存在するCNR/Pcdh1(LG14)とCNR/Pcdh2(LG10)の2つの染色体領域に存在するCNR/Pcdh遺伝子クラスターを見い出した。ゼブラフィッシュCNR/Pcdhのゲノム構造は、CNR/PCdh1においてはCNR/Pcdh1-o, CNR/Pcdh1-aa, CNR/Pcdh1-abの3つのクラスターからなり、CNR/Pcdh2においては、CNA/Pcdh2-a, CNR/Pcdh2-gの2つのクラスターが存在することが明らかになった。
 また、彼は、ゼブラフィッシュCNR/Pcdhの発現解析を行なった。彼は、Whole-mount in situ hybridizationおよびWhole-mount immunohistochemistryを用いて、発生段階におけるゼブラフィッシュCNR/Pcdhの転写産物及びタンパク質の時間的、空間的発現パターンを明らかにした。この結果、神経細胞の発生時期・領域と一致してCNR/Pcdhの発現が見られ、CNR/Pcdhタンパクは主要な軸索経路に局在することが明らかになった。また、Morpholinoアンチセンスオリゴヌクレオチド(MO)を用いて、CNR/Pcdhのノックダウン実験を行い、CNR/Pcdhの機能解析を行なった。この結果、MOをインジエクションした胚において、側線軸索、および運動神経軸索の投射異常と束形成異常が見られた。また、網膜 - 視蓋投射が欠失しており、軸索伸長に障害を受けていることが見受けられた。さらに、網膜構造の形成異常も見られたことから、CNR/Pcdhは網膜において軸索投射、シナプス形成に関わる可能性が見受けられた。また神経細胞分化の起こる領域にアポトーシスによる脊髄における神経細胞死が起こっており、菱脳領域における介在神経の減少が見られ、それに付随して脳神経の形態異常もみられた。このようなことから、CNR/Pcdhは神経細胞の分化過程、及び軸索投射とその維持において重要な機能を持っていることが考えられ、神経系におけるCNR/Pcdhの機能の重要性が示唆された。, 総研大甲第778号}, title = {Genomic organization and neurological significance of CNR/Protocadherin1-α gene clusters in zebrafish.}, year = {} }