{"created":"2023-06-20T13:20:07.547971+00:00","id":131,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"33c4e188-e102-462a-bcc1-922d2d6128c9"},"_deposit":{"created_by":1,"id":"131","owners":[1],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"131"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:ir.soken.ac.jp:00000131","sets":["2:426:6"]},"author_link":["0","0","0"],"item_1_creator_2":{"attribute_name":"著者名","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"宇垣, 匡雅"}],"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"0","nameIdentifierScheme":"WEKO"}]}]},"item_1_creator_3":{"attribute_name":"フリガナ","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"ウガキ, 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/>葬施設として採用されるが、これを先行する弥生墳丘墓の竪穴式石槨と比較した場合、<br />規模の差以外に構築の手順や構造自体が異なること、さらに構築に用いられる石材も大<br />きく異なることが明らかになった。弥生墳丘墓では墳墓付近で産出する塊状の石材が用<br />いられるのに対し、古墳時代前期前半には吉備の中枢からはるか離れた瀬戸内海島嶼部<br />で産出する古銅輝石安山岩が用いられる。この石材は火山岩であるため扁平な板状を呈<br />し、構築の石材としてきわめて適したものであるが、その搬入には多大な労力を要した<br />とみられる。この石材は最大墳である浦間茶臼山古墳だけでなく墳丘規模が小さな下位<br />の首長墳においても用いられており、個別に石材の搬入がなされたとは考えがたく、首<br />長間の紐帯を表示する資材として大首長によって入手され配布された可能性が強い。<br /> 首長間の階層関係は墳丘の規模、そして大形墳が前方後円墳、中規模以下が前方後方<br />墳という墳形の相違によって表示される。一方で、古銅輝石安山岩以外に特殊器台形埴<br />輪の使用や埋葬頭位など首長墳の間に共通する要素をもち、首長間の関係は比較的等質<br />的なものであったとみられる。<br /> 前期後半から中期前半にかけては首長墳の築造数は急激に減少する。また、特殊器台<br />形埴輪にかわって埴輪が用いられるが、埴輪は基本的に上位の首長墳に限って用いられ<br />るようになる。こうした状況から、首長間の等質的・並列的な関係はくずれ、首長の序<br />列化が進行したとみられる。また、この時期の鶴山丸山古墳、金蔵山古墳は畿内政権か<br />ら与えられたとみられる副葬品を保有するが、埴輪にも畿内からの影響を認めることが<br />でき、大首長墳の築造にあたっては畿内政権の関与があったと考えることができる。<br /> 続く中期中葉に墳丘長では全国第4位の大きさをもつ造山古墳の築造がなされるが、<br />この時期が吉備の古墳要素の大きな転換となる。それまで吉備の古墳は山頂や丘陵上に<br />築かれ、また、集落域の外縁が築造の位置に選択されていたが、造山古墳の築造に前後<br />して交通路の至近の位置に築かれるようになる。また、他の地域においては中期の前半<br />には周濠が古墳の構成要素となるが、吉備は周濠の受容が最も遅れる地域の一つであり、<br />造山古墳の段階ないしややそれに先行して周濠が導入される。<br /> さらに、造山古墳では古墳の周辺に埴輪棺を埋葬施設とする小墳や少量の埴輪を伴う<br />小墳が設けられる。これらは造山古墳の築造および埴輪生産にたずさわった集団の墳墓<br />とみられるが、とりわけ埴輪を伴う小墳の出現は、造墓作業の中枢となる集団を大首長<br />が直接に掌握・編成し、一方で埴輪の使用を許容するという方式が畿内から導入された<br />とみることができる。このように、造山古墳は卓越した墳丘規模を有するというだけで<br />なく、立地や造墓の組織などさまざまな点においてそれまでとは異なる畿内的な様相を<br />見出すことができる。<br /> 造山古墳の後、作山古墳を経て両宮山古墳が築かれる。両宮山古墳には内濠・中堤・<br />外濠が伴い、また、造山古墳においては陪塚は前方部前面に密集するという特異な配置<br />であったのに対し、畿内の古墳と同様の後円部に近接するという配置を示している。墳<br />丘や外濠の規模は畿内政権を支えた有力氏族によって築かれた古墳と同等であり、吉備<br />の古墳の「畿内化」の到達点と評価することができる。<br /> 両宮山古墳の築造をもって巨大古墳の築造は停止し、かわって吉備の各地域ごとに中<br />形の首長墳が築造されていくが、そうした首長墓系譜のなかにはしばしば帆立貝形古墳<br />が含まれる。帆立貝形古墳は前方後円墳の築造からさほどの時期差をもたず、多くの場<br />合それに続いて築造され、あるいは新たに始まる系譜において採用されるといった特徴<br />があり、首長の傍系親族や新興の首長層に、前方後円墳に次ぐ格式として築造が許容さ<br />れたと考える。また、これと同じ中期後葉には埴輪を伴う小墳が活発に築造され、かつ<br />て首長墳の上位にのみ用いられていた埴輪が辺10m程度の小墳に用いられることにな<br />る。この帆立貝形古墳の普及と埴輪をもつ小墳の拡散は、首長層と共同体成員という築<br />造主体の差はあるが、古墳築造の許容という点において共通しており、畿内政権による<br />直接的な地方支配の手法と考える。<br /> 後期の首長墳は全長12m前後の石室規模をもつ。さらに有力な首長墳は全長13mか<br />ら19mまでの規模で、8基が築かれる。12m級の石室をもつ首長墳は後の律令制の各<br />郡に1、2基の分布を示し、それ以上の規模の石室をもつ古墳は後に備中の国府が置か<br />れる窪屋郡と、同じく備前の上道郡に集中しており、奈良時代の地方支配はこれら首長<br />の後裔によって担われるとみられる。<br /> 以上のように、吉備の首長層の政治的関係が、畿内との政治的関係によって変化をと<br />げていく状況を古墳から読み取ることが可能であり、立地を含めた諸要素が大きく変化<br />する中期中葉が最大の変革期であったと考えた。また、首長と共同体成員の関係を前方<br />後円墳と小墳の諸要素の共通性と格差の変遷から把握することができた。","subitem_description_type":"Other"}]},"item_1_description_18":{"attribute_name":"フォーマット","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"application/pdf","subitem_description_type":"Other"}]},"item_1_description_7":{"attribute_name":"学位記番号","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"総研大乙第186号","subitem_description_type":"Other"}]},"item_1_select_14":{"attribute_name":"所蔵","attribute_value_mlt":[{"subitem_select_item":"有"}]},"item_1_select_8":{"attribute_name":"研究科","attribute_value_mlt":[{"subitem_select_item":"文化科学研究科"}]},"item_1_select_9":{"attribute_name":"専攻","attribute_value_mlt":[{"subitem_select_item":"04 日本歴史研究専攻"}]},"item_1_text_10":{"attribute_name":"学位授与年度","attribute_value_mlt":[{"subitem_text_value":"2008"}]},"item_creator":{"attribute_name":"著者","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"UGAKI, 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