{"created":"2023-06-20T13:20:07.676020+00:00","id":134,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"b7b08904-9ee4-4dbf-a2b2-f8bb59b893ed"},"_deposit":{"created_by":1,"id":"134","owners":[1],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"134"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:ir.soken.ac.jp:00000134","sets":["2:426:7"]},"author_link":["7598","7597","7596"],"item_1_creator_2":{"attribute_name":"著者名","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"望月, 俊男"}],"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"7596","nameIdentifierScheme":"WEKO"}]}]},"item_1_creator_3":{"attribute_name":"フリガナ","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"モチヅキ, 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Learning)の研究が盛んになってきた。しかし、日本の高等教育では、学習者同士が対面で知己があることが普通であり、授業の拡張としてe-LearningやCSCLが位置づけられている。それにもかかわらず、対面コミュニケーションの文脈を加味して、CMCにおける学習者間の議論支援の研究はなされてこなかった(第1章)。\n そこで本研究では、高等教育の現場で実際生じている学習活動の文脈で、対面コミュニケーションの学習活動の影響を明らかにし、それを踏まえてCMCにおける学習者間の議論の支援方法を開発し、もって協調学習に資する学習環境であることを実証する。\n まず、e-Learningサイトをキャンパス内で開講された授業と連携して運用している東京大学大学院学際情報学府において、3ヶ月の運用のあと質問紙調査を実施し、キャンパス内外の学習者がCMCを利用してどのような学習活動を行ったかを分析した。その結果、以下の知見が得られた。(1)e-Learningは社会人学生を中心して、フルタイムの学生にも広く利用され、その評価は「効率性」「知的好奇心の充足」に支えられている、(2)社会人学生は全般的に効率性を高く評価しているが、オンデマンド講義配信でも十分な集中力を持って学習している、(3)ただし、オンデマンド講義の受講だけでは、学習者間の相互作用への参加が十全に行われてない可能性があり、対面学習機会が重要である。このことから、フルタイムの学生にとっては、e-Learningにおける学習者間コミュニケーションへの参加には、対面学習機会の影響が強く現れる可能性が示された(第2章)。\n 次に、某大学におけるプロジェクト型協調学習の授業を分析して、学習者が対面コミュニケーションとでんしメールによるCMCをどのように併用して学習を進めているかを調査した。その結果、以下の点が明らかになった。(a)学習者が対面での議論での議論の内容しているほど、積極的にCMCで意見を表明していた。(b)対面コミュニケーションの内容をCMCで振り返ったり、継続して議論しようとしたりすると活発な意見交換が生じた。(c)議論の引用やまとめによって議論の内容を整理すると活発な意見交換が生じていた。こうしたことから、協調学習の機会をCMCに拡張する場合には、(1)対面学習機会において、学習者の理解度・参加度を向上するような学習環境デザインが必要であること、(2)CMCにおいて議論のリフレクション(reflection)を支援する学習環境の必要性を論じた。(第3章)。\n これらの結果をもとに、本研究では特に分散型協調学習環境における議論の内容・プロセスをリフレクションするための学習環境構築について研究を行った。それにあたって、特に着目したのは学習者が自らの質的な成果物を資料として、自己評価を行うポートフォリオ評価法である。こうした評価法の理論的枠組みや、学習効果について整理し、e-Learningへの応用の動向について調査した。\n ポートフォリオ評価法は学習者のリフレクションとメタ認知を促進するための学習活動である。しかし、e-Learningにこうした評価法を応用しようとする際に、本来の目的や理念が軽視されている。そこで本論では、e-Learningにおいて質的資料によるリフレクションを促進するためには、以下の3点が必要であることを示した。第一に、学習者間・学習者=熟達者間のコミュニケーション環境を充実させる必要がある。第二に、学習者が有効にリフレクションを行えるようにするように、データマイニング技術等を利用効果的にポートフォリオを再編成する必要がある。第三に、従来のポートフォリオでは学習のプロセスで生まれたプロダクトだけが記録の対象であったが、どのような学習方法をとっていたのかを、学習形態に応じて記録して、評価の資料にするべきである。特に協調学習においては分業の状態と、学習者間コミュニケーションを何らかの形で評価資料とすることが有効である可能性を示した(第4章)。\n そこで、電子会議室における学習者間の議論を振り返るための評価資料として、その内容をコレスポンデンス分析によって可視化したマップを作成することを提案した。これにより、電子会議室上の議論内容と個々の学習者との関係を示すことができる。この方法を用いて、実際に東京都シンガポールの間で行われた異文化間CSCL実践において、電子会議室上の発言内容を可視化したマップを生成した。そして、実践終了後に日本人学習者・外国人学習者、および日本人教師1名にインタビューを行い、評価情報としての妥当性と適用可能性を検討した。その結果、マップがコミュニティの話題の分担や、学習者一人一人の内容面での関わりが十分示されており、このマップが学習者相互の興味関心に対する気づきやリフレクションを促進し、学習者間の議論を多様化・活性化する可能性が示された。また、教師にとっても議論を評価し、モデレーションを行うのに当たって有効である可能性が示された(第5章)。\n さらに上記の方法を用いて、電子会議室上の議論をリアルタイムに可視化するツールi-Beeを開発し、それが議論への関わり方に対する気づきやリフレクションを促進するかを評価した。授業実践において参与観察を行った結果、学習者がi-Beeを利用して、自分の議論への関わり方を確認し、その係わりかたを見直した上で、次の発言内容を検討するためのリソースとして利用していることが示された。これが議論への多様なかかわりを促進しうることを確認した(第6章)。\n 以上、本研究では、対面の知己が前提となった場合に、学習者間のCMCにおける議論において、その議論を促進するためには、議論をリフレクションすることが重要であることを指摘した。これまでの研究では、学習成果物を用いたリフレクションすることが重視されていたが、本研究では、学習活動そのものに対するリフレクションのために、協調学習という学習方法に特徴的な議論に関する評価資料を作成する必要性と方法を提示し、その効果について実証した。","subitem_description_type":"Other"}]},"item_1_description_7":{"attribute_name":"学位記番号","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"総研大甲第796号","subitem_description_type":"Other"}]},"item_1_select_14":{"attribute_name":"所蔵","attribute_value_mlt":[{"subitem_select_item":"有"}]},"item_1_select_8":{"attribute_name":"研究科","attribute_value_mlt":[{"subitem_select_item":"文化科学研究科"}]},"item_1_select_9":{"attribute_name":"専攻","attribute_value_mlt":[{"subitem_select_item":"05 メディア社会文化専攻"}]},"item_1_text_10":{"attribute_name":"学位授与年度","attribute_value_mlt":[{"subitem_text_value":"2004"}]},"item_creator":{"attribute_name":"著者","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"MOCHIZUKI, 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