{"created":"2023-06-20T13:20:13.200957+00:00","id":223,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"6b968c2d-b071-4997-9967-79f2c0704f62"},"_deposit":{"created_by":1,"id":"223","owners":[1],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"223"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:ir.soken.ac.jp:00000223","sets":["2:427:9"]},"author_link":["7835","7836","7837"],"item_1_creator_2":{"attribute_name":"著者名","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"加藤, 恵一"}],"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"7835","nameIdentifierScheme":"WEKO"}]}]},"item_1_creator_3":{"attribute_name":"フリガナ","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"カトウ, 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AF)はπ共役系の共鳴パターンからくるスピン分極の符号と大きさにより決まる。その概念を念頭に置き、分子内に2,3,4個のラジカル部位を含む磁気的に興味が持たれるオリゴアミノキシルラジカルを合成した。このスピンクラスターを単位として、分子間相互作用によるネットワーク形成を行うことで、スピン格子の設計が容易になると考えた。\n 第三章では、合成及び実験方法について述べた。\n 第四章では、スピン二量体を用いたスピン梯子格子の構築について述べた。分子内相互作用(J⊥)を梯子の「桁」、分子間相互作用(J//)を梯子の「足」とすることで、S=1/2及びS=1の梯子格子を構築した。\n S=1/2の梯子格子は、S=1/2の二量体であるBIP-BNO分子を一次元的に積層させることで得ることができた。磁化率の温度依存性、磁化過程ともにS=1/2の反強磁性梯子モデルでよく説明することができ、50K程度のエネルギーギャップが観測された。\n ラジカル1個あたりS=1/2であるが、室温程度の大きさの強磁性的相互作用で結ばれたS=1ユニットを利用して,S=1の梯子格子を合成した。テトララジカルBIP-TENOの分子内磁気相互作用は図に示すようなスキームで表すことができ、これは,S=1反強磁性的二量体と見なすことができる。これを一次元的に積層させることでS=1の梯子格子を構築することに成功した。これはS=1反強磁性梯子格子の最初の合成例である。磁化率の温度依存性より磁気相互作用の大きさは2J/k B=-50K程度(H=-2JS1・S1)と見積もられる。磁化過程では11.6Tのエネルギーギャップの存在が観測され、さらに44.8~65Tの範囲で飽和磁化の1/4の値で磁化プラトーが観測された。\n 第五章では、分子内でS=1とS=1/2のスピン対を形成させたトリラジカルPNNBNOによる、単一成分フェリ磁性体の合成とその性質について述べた。結晶中ではS=1/2とS=1/2が交互に積層したフェリ磁性の梯子格子が形成された。磁化率より、桁と足の相互作用の大きさはそれぞれ-216K、-0.6K程度と見積もられる。さらに鎖間でもS=1とS=1/2が交互に並んだシート構造を持ち、三次元的フェリ磁性配列が見られた。実際に、比熱の測定よりT=0.28Kのフェリ磁性体と判明した。これは単一成分による最初のフェリ磁性体である。\n 第六章では、S=1とS=1/2の混合スピン系におけるスピンフラストレーションについて述べた。PNNBNOの□共役系を変化させたPIMBNO,BIP-NNBNOについて検討した。BIP-NNBNOにおいてはJ F/|J AF|~30であり、J F/|J AF|=4のPNNBNOに比べS=1とS=1/2の二量体モデルに近い系となっている。結晶中ではS=1とS=1/2の交互配列によるフェリ磁性鎖が形成され、鎖間にも,S=1/2ユニット同士の接近が見られた。この物質の特徴はbiphenyl環のねじれにより次近接鎖間にも、S=1ユニット同士の接近がみられることである。これにより、フラストレーションをもつスピン格子と考えられる。実際、磁化率及びEPR測定の結果は、スピンフラストレーションの存在を示唆するものである。磁化過程の測定では、5T程度のエネルギーギャップの存在が観測された。さらに25Tにおいて飽和磁化の2/3の値に極めて幅の狭いプラトーが観測されており、フラストレーションとの関連に興味がもたれる。混合スピン系の合成例は少なぐまだ二次元のフラストレーション系としても珍しい例である。\n 第七章では、本研究で明らかにした分子骨格と磁気相互作用の関係について述べた。さらに、分子内相互作用を利用したスピンクラスターの形成と、これらを単位として構築するスピン格子の設計についてまとめた。従来報告のなかった新しいスピン格子系の構築に成功し、観測された量子現象や分子磁性の特質について考察した。","subitem_description_type":"Other"}]},"item_1_description_18":{"attribute_name":"フォーマット","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"application/pdf","subitem_description_type":"Other"}]},"item_1_description_7":{"attribute_name":"学位記番号","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"総研大甲第661号","subitem_description_type":"Other"}]},"item_1_select_14":{"attribute_name":"所蔵","attribute_value_mlt":[{"subitem_select_item":"有"}]},"item_1_select_8":{"attribute_name":"研究科","attribute_value_mlt":[{"subitem_select_item":"数物科学研究科"}]},"item_1_select_9":{"attribute_name":"専攻","attribute_value_mlt":[{"subitem_select_item":"07 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