@misc{oai:ir.soken.ac.jp:00002684, author = {後藤, 孝行 and ゴトウ, タカユキ and GOTO, Takayuki}, month = {2016-02-17, 2016-02-17}, note = {   本論文では,ユーザが情報利用過程の中で,有益なメタデータの発見, 記述できる新たな情報構造化コンセプトを提案し,これを実現するシステムを構築した. 情報にメタデータが付与されていると,その情報がどのような情報なのかを理解す る手がかりになり,また,同じメタデータが付与された情報を探すことで関連する情 報を得ることができる.キーワード検索システムが主流になっている現在においても, このように多様なメタデータが検索技術を補完する形で情報理解や関連情報発見に役 立っている.しかし,近年メタデータはより多様化し,また膨大になってきたことで メタデータ利用がさらに複雑になり,またすべての情報に対して均質にメタデータが 付与されていないことから,メタデータによる探索の対象外となる情報も多く存在し ている.    そこで,本研究では,利用者が情報利用過程の中で,有益なメタデータ の選択,記述,を行えるようにする「関係性に基づく対話的情報構造化」という新たな 情報構造化手法を提案する.関係性に基づく対話的情報構造化は,「状況性」,「対話性」, 「関係性」の三つコンセプトからなる.すなわち,ユーザの問題解決過程という状況におい て,情報システムと対話しながら,情報同士の関係を記述することで情報を構造化す る.これによって,情報利用目的を反映した構造化を継続的に行うことができ,情報発 見の支援に役立つ.本コンセプトを反映させた具体的な手法として,多様なメタデー タを用いて発見的に情報探索が行える「探索的メタデータ検索」,またメタデータの 共通性のない情報同士でも関係づけることができる「グルーピングによる情報構造化 手法」,「リンクによる情報構造化手法」を提案する.    探索的メタデータ検索は,多様な検索視点で試行錯誤しながら情報を 探し出す対話的な情報探索行為をメタデータ検索において実現する.探索的メタデータ 検索は,「視覚的オブジェクト」を用いることで直接操作による検索式やファセット検索 を実現して,検索クエリ作成の支援をおこなう.さらに,視覚的オブジェクトを自由に組み合 わせることのできる「検索作業空間」を提供することで,多様な視点による情報探索 を試行しやすくする.本研究では,これを実現する検索インタフェース「DashSearch」 を開発して,デスクトップ検索,論文検索,RDF 検索に応用した.評価実験等を行っ た結果,メタデータにおける検索クエリ利用の複雑さを解消して,対話的な情報探索 行為を支援できることを確認した.    グルーピングによる情報構造化手法は,問題解決のために集めた情報を アドホックにグループ化していくことで言語を用いない柔軟な構造化を実現する.本研究 では,このグルーピングを最適に行うことができるブックマークインタフェースComame を試作した.Comame は,配置することでブックマークができる「作業空間」上にウェブ ページを自由に配置しながら「グループ化」することでブックマークと同時にウェブ ページの構造化が行える.また,探索過程の中でブックマークを蓄積しながら構造化 することで,情報探索目的を反映した構造化が行える.そして,「グループ検索」によっ て,選択,または閲覧中のウェブページが含まれる過去に作成したグループを探し出 すことができ,ブックマーク情報の再利用性を高めることができる.システムを運用 した結果,探索目的を反映した限定されたブックマークのつながりや,一般的なタグ ではつながらないような視点でのブックマークのつながりが記述されていることを確 認した.    リンクによる情報構造化手法は,写真間にリンクという単純な関係性を 示すメタデータを記述することで,リンクの特性を利用した写真閲覧・管理・共有を実現する. 写真同士がリンク付けされていると,場所,時間といった軸をとびこえて,写真を閲覧 することができる.そして,同じ被写体同士をリンク付けることで,写真を細かく分 類することができ,また,タグ情報を取り込むことでタグの入力補助を実現する.さ らに,他のユーザの写真へリンク付けすることで写真を媒介とした情報共有が行える. 本研究ではこの構造化手法を,写真閲覧,撮影,共有の中でリンク付与作業を緩やか に統合することで実現する「RefleCam」という新しいカメラアプリケーションを試作 した.システムを運用した結果,同じ被写体・テーマの写真をリンクしていくことで 同じイベントの中でも細分化された構造や,他人との写真とリンクしたことで関連写 真が自然と増える閲覧体験が実現できていることを確認した. 最後に,関係に基づく対話的情報構造化の特徴や課題を整理し, 今後の展望を示す., application/pdf, 総研大甲第1454号}, title = {関係性に基づく対話的情報構造化手法についての研究}, year = {} }