@misc{oai:ir.soken.ac.jp:00000316, author = {田坂, 基行 and タサカ, モトユキ and TASAKA, Motoyuki}, month = {2016-02-17, 2016-02-17}, note = {水素結合は、DNA塩基対認識において重要な役割を担っている。ワトソン-クリック型塩基対を化学的に修飾することによって、生化学や物質科学分野における新しい機能性分子の構築が期待できる。近年、多くの非天然型DNAヌクレオシドが合成されているが、ほとんどが、天然型塩基対の水素結合パターンを修飾したものである。本研究では、DNA塩基自体を金属配位子に変換することによって、水素結合を金属配位結合に置き換え、DNA二本鎖形成における新しい結合様式を創り出すことを目指した。金属配位子である2-アミノフェノール骨格を核酸塩基として導入した人工β-C -ヌクレオシドを合成し(Chart 1)、これをオリゴヌクレオチドに導入した。人工ヌクレオシド1、2では、2価の金属イオンと2:1錯体を形成したときに、生じた塩基対が電荷的にそれぞれ+2価、0価になるように設計した。  2-アミノフェノール誘導体3と2‐デオキシリボース誘導体4との Friedel-Craftsカップリング反応により、目的物であるβ-アノマー5を選択的に得(β - 5):α - 6=7.9%:1.2%)、さらに、3段階の脱保護反応を行なうことにより人工ヌクレオシド2を得た(Scheme 1)。β-アノマー5のC1’位の絶対配置は、X線結晶解析と1H NMRによるNOE差スペクトル法により決定した。  人工ヌクレオシド2は、Pd2+、Zn2+、Cd2+と2:1錯体を形成することを1H NMR測定及びESI - TOFマススペクトル測定により確認した。Pd2+錯体の場合、水溶液中でcisとtransの約1:1混合物であることが明らかにされた(Scheme2, Figure l)。  人工ヌクレオシド1をフォスフォロアミダイト固相合成法を用いてDNAオリゴマーヘ導入し、dT21・dA21の中央に一つ導入したX1、端から二番目に一つずつ導入したX2、また中央に三つ導入したX3を得たのち(Schelme 3)、これらのDNAオリゴマーに対する金属イオンの効果を融解実験などにより明らかにした。  以上、本研究では、2‐アミノフェノール型人工ヌクレオシドの合成法を確立し、Pd2+、Zn2+、Cd2+との2:1錯体形成を明らかにした。これらの錯体は天然型塩基対に代わる新しい金属錯体型塩基対を提供するものである。さらに、本人エヌクレオシドをオリゴヌクレオチドに導入し、二本鎖形成における金属イオンの効果を明らかにした。, application/pdf, 総研大甲第549号}, title = {核酸塩基として2-アミノフェノールを有する人工DNAの 合成と金属錯生成による塩基対形成}, year = {} }