{"created":"2023-06-20T13:20:19.281098+00:00","id":323,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"0f5f44bf-b9ff-4e5c-950e-932ed099fa61"},"_deposit":{"created_by":1,"id":"323","owners":[1],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"323"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:ir.soken.ac.jp:00000323","sets":["2:427:10"]},"author_link":["8100","8099","8098"],"item_1_creator_2":{"attribute_name":"著者名","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"佐藤, 庸一"}],"nameIdentifiers":[{}]}]},"item_1_creator_3":{"attribute_name":"フリガナ","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"サトウ, 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本方式の適用には、それぞれ互いに従属な関係であるレーザー出力結合効率、原子量子効率、励起量子効率、モードマッチング効率、励起光吸収効率レーザー発振しきい値の厳密な評価法が必要となるため、以下本章においてはこれらの量子効率の評価を行うための物理的モデルの構築を行っている。\n まず、励起光吸収効率を高くするために活性イオン添加濃度を高くした場合の濃度消光による蛍光量子効率の低下を理論的に検討した。蛍光量子効率はレーザー発振しきい値に直結する量であり、正確な定量的見積りはレーザーの高効率化に不可欠である。\n 次に、励起光吸収効率を高くするために励起光に対する吸収断面積の高いレーザー媒質を使用した場合には、吸収飽和が起こることにより励起光吸収効率がランパートベール則では計算できないことを明らかにして、各種のレーザーモデルにおける吸収係数の実効値を提案した。この実効的な吸収係数を用いて励起光吸収効率を求めることにより、励起光吸収効率と励起量子効率の関係式が導かれた。この関係式から励起量子効率が測定できること、および励起量子効率の評価における誤差を定量的に示した。\n 第3章では、レーザーの新機能発現を目指して厳密にレーザーの基礎パラメータを評価している。以下、媒質ごとに特徴を述べる。\n Nd:YAGセラミックスの評価により、希土類の添加濃度増大のための新技術の実証がなされた。吸収ピークのサテライト観察により、Nd3+ -Nd3+相互作用の添加濃度依存性が明らかになった。\n Nd:Y2O3はYAGよりも熱伝導率が高く有望なレーザー材料だが、結晶成長が困難であった。透光性Nd:Y2O3セラミックスを作製し、レーザーの基礎パラメータを評価するとともに、透光性向上のための焼成助剤を検討した。\n Nd:BSOは偏析係数が高いためにNd3+の高濃度添加が可能である。レーザー材料としての特性を調べるために熱伝導率とレーザーの基礎パラメータを評価し、さらに高濃度添加時におけるNd3+の結晶場変化についても考察した。\n GdYCOBにレーザー活性イオンを添加することで直接SHG、THGなどの高調波を自己発生さぜることが可能となる。また、非線形性を利用したパルス整形などの応用が望める。本論文では特にNd3+とYb3+を添加したRe3+:GdYCOBのレーザーの基礎パラメータを評価した。\n Nd:YVO4は代表的なマイクロチップレーザー材料である。,今まで議論が分かれてきた吸収係数などレーザーの基礎パラメータを厳密に再評価した。\n 第4章においては、固体レーザーの高効率化を目的として、第2章で提案した新励起方式を用いて高濃度Nd3+添加YAGセラミックスとNd:YVO4単結晶を用いてマイクロチップレーザーを構成し、光一光変換効率の評価を行った。\n まず、YAGセラミックスにNd3+を高濃度に添加することで励起光吸収効率を向上させ、レーザーの光一光変換効率が改善されることを示した。ここで、蛍光量子効率を検討することにより、Nd-Nd相互作用による非輻射遷移を記述するために導入された、デキスター理論にサイト依存性を織り込んだ新しいモデルの妥当性を証明した。さらに、レーザー発振における励起光からの光一光変換効率を高くするためにはNd3+添加濃度の最適値があることを示した。このことから、レーザー共振器製作のガイドラインとして、従来からあった性能指数σemτf以外に、最適な添加イオン濃度を示す性能指数C NDηqを新しく提案した。\n 次に、Nd:YVO4単結晶に新励起方式を適用した。性能指数の評価からNd:YVO4のレーザー発振において直接励起法が利用できることに着目し、励起光吸収に対するレーザー出力パワーのスロープ効率で80.3%、励起光吸収量に対するレーザー発振パワーの光一光変換効率で77.5%、励起入力パワーとレーザー光の光一光変換効率で76.8%を得ることに成功した。これが実用的であることは、励起光源を半導体レーザーとした際にスロープ効率75%が得られたことがらも明らかである。ここで得られた80%以上というスロープ効率は、従来の量子限界を5%凌駕しており、新しい方式の量子限界に対しても97%という極限的な値である。\n 第5章は本論文の総括である。固体レーザーの小型化・高効率化・多機能化を目指してマイクロチップレーザーの高効率化のための手法を提案:実証した経緯を簡潔にまとめている。さらに、新しく提案された種々の量子効率の評価法は、今後の固体レーザー研究開発に対して新しい指針を示すであろうことにも言及している。\n 今後も、より理想的な固体レーザーの実現を目指して新しい媒質の開発、設計・モデルの最適化を進めることにより、さらなる小型化・高効率化・多機能化がが図れるものであり、これによりレーザーの新しい応用も大きく進展するものと期待される。","subitem_description_type":"Other"}]},"item_1_description_18":{"attribute_name":"フォーマット","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"application/pdf","subitem_description_type":"Other"}]},"item_1_description_7":{"attribute_name":"学位記番号","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"総研大甲第632号","subitem_description_type":"Other"}]},"item_1_select_14":{"attribute_name":"所蔵","attribute_value_mlt":[{"subitem_select_item":"有"}]},"item_1_select_8":{"attribute_name":"研究科","attribute_value_mlt":[{"subitem_select_item":"数物科学研究科"}]},"item_1_select_9":{"attribute_name":"専攻","attribute_value_mlt":[{"subitem_select_item":"08 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