@misc{oai:ir.soken.ac.jp:00000422, author = {山本, 一登 and ヤマモト, タダト and YAMAMOTO, Tadato}, month = {2016-02-17}, note = {我々は常微分方程式の数値解放について調べてきた。特に、線形多段法の中でもエネルギーなどの保存料の誤差が有界に留まる性質を持った対称線形多段法の開発を行ってきた。対象とした微分法形式系は先行研究があまりされていない一階の微分方程式用の公式について詳細な調査を行った。  まず、公式の評価方法の確立から行った。構築した公式の善し悪しを判断する要素として我々が選んだのは、安定な刻み幅の最大値と誤差定数である。我々はこの二つを数値計算を行う際に最も重要と考えている。対象線形多段法は公式の次数に応じてフリーパラメータを複数含むため、フリーパラメータの値によって公式の性質が大きく異なってくる。したがって、それらの値を少しずつ変化させていきながら、安定な刻み幅の最大値と誤差定数の計算を行い、広範な調査を行い、最良な公式郡がどのようになるかを実際に2,4,6,8,10,12次の公式について調べた。そして、最良な公式群を使い実際に数値実験多数行い公式の総合的な評価を行った。特殊な二階の公式についても、同様の調査を行い、先行研究と比較を行った。  次に、我々が行ったことは分割対称線形多段法の詳細な調査である。一階の対称線形多段法をケプラー問題のような非線形な二階の微分方程式系に対して適用すると数値不安定を起こすことが既に証明されている。分割対称多段法は、この問題を克服する方法の一つである。仕組みは単純で、我々はこの方法についても調査を行い、安定な刻み幅の最大値と誤差定数の計算方法を確立した。その結果、誤差定数の値に非常に面白い性質を見つけた。それは同次数の陽型と陰型の対称系公式を組み合わせると、その次数の誤差定数が消去できる場合があることを発見した。その結果、分割対称多段法の公式の次数が2次あがることがわかった。このような性質を持った公式で実際に調和振動系(調和振動子、強制振動、減衰振動及び非線形振動)で数値計算を行い、公式の次数が上がっていることを示した。そしてケプラー問題にも適用し、この公式の評価を行った。  最後に、今まであまり数値計算法の研究の対象となっていなかった純粋な一階の微分方程式系であるオイラーの自転運動について、時間に依存する誤差と刻み幅に依存する誤差の成長を調べた。一階の対称線形多段法はケプラー問題に対して適用すると数値不安定を起こすが、純粋な一階の微分方程式系に対しては不安定を起こさないことを確認した。時間に対する誤差の成長は、調和振動子やケプラー問題と同様に、保存量の誤差は有界に留まることが分かった。同様に経度方向の誤差は時間に対して一次でしか成長しないことも分かった。しかし、オイラー問題も非線形な微分方程式系であるため、刻み幅共鳴が起こることが分かった。そして、オイラー問題に対しても正則化(線形化)を試みた。また、一階の微分方程式系については、ケプラー問題を要素変化法によって純粋な一階の運動方程式に変換し、一階の対称線形多段法の適用も行った。残念ながら、要素変化法に対して、対称線形多段法を適用すると不安定を起こすことが分かった。対称型公式を不完全修正子法として使用すると時間対称性が壊れ、不安定を起こすことは知られていたが、公式上は時間対称性が保たれていても、計算の過程で時間対称性を壊す処理が行われると、同様に不安定を起こすことが分かった。要素変化法では計算の過程でケプラー方程式を解かなければならず、この方程式が陽的に解けないことが原因と考えられる。, application/pdf, 総研大甲第756号}, title = {A Study of Symmetric Linear Multistep Methods}, year = {} }