@misc{oai:ir.soken.ac.jp:00000507, author = {南, 貴司 and ミナミ, タカシ and MINAMI, Takashi}, month = {2016-02-17, 2016-02-17}, note = {コンパクトへリカルシステム(CHS)において電子温度の空間分布を詳細に測定するために、空間24ch.同時計測可能なYAGレーザートムソン散乱計測装置を開発し、それを用いた電子温度分布の測定結果に基づき、新古典内部輸送障壁(N-ITB)をもつプラズマの熱輸送機構を解明する研究を行った。
 この内部輸送障壁は、従来観測されて来たトカマク型装置の内部輸送障壁と同様に、プラズマの閉じ込めに重要な役割を果たしている。ヘリカル型装置の内部輸送障壁は新古典拡散による非両極性拡散で決定される電場によるリップル輸送の改善と同時に形成される電場のシアによって異常輸送が抑制されることの二つの改善の効果が存在するところに特徴があるので、トカマク型装置とことなり新古典輸送が、その生成原因であるので新古典内部輸送障壁と名付けられた。
 本トムソン散乱計測システムは、ヘリカル型システムのボートアクセシビリティの困難さを解決するために、後方散乱光を利用している。受光散乱光量を増加させるために大型ミラー(有効径50cm)を用いて集光し、この散乱光を結合効率が優れた大口径(2mm)光ファイバーによって24台の3ch.干渉ポリクロメーターに導き分光する。検出器はYAGの波長(1064nm)において量子化効率の優れたアバランシエフオトダイオードを使っている。本装置の空間分解能は1-3cmである。高繰り返し発振可能なYAGレーザー
を用いることによって10msの短い時間間隔で、電子温度及び電子密度分布の時間発展を計測することが可能である。ショット後に、CAMACデータ収集システムで取り込み、エラーによって重みをつけられた多重データ参照テーブル法を使って電子温度密度を瞬時に導出し、プラズマの分布の様子をショット後ただちに確認することができる。
 このツールを利用しヘリカル型装置では初めて観測された内部輸送障壁の研究を行った。磁場強度BT=0.88Tの条件で53GHzのジャイロトロンを使い200kWのパワーで第2高調波加熱によりECUプラズマを生成する実験を行い、中心密度が4×10 12cm-3になるようにガスパフを調節するとプラズマをと中心温度が2.2keVに達する。この時、電子温度分布のρ=0.3の付近に急峻な温度勾配(-0.6keV/cm)が形成さる。このプラズマに対して輸送解析を行った結果、温度勾配が形成されている位置での電子熱輸送拡散係数の値が新古典拡散レベル(~5m2/s)まで減少しておりN-ITBが形成されていることがわかった。重イオンビームプローブ(HIBP)を用いた計測によると、この時プラズマの中心部に大きな電場(~5kV/m)が形成され、またN-ITBの位置で電場のシア(~-100kV/m2)が増大していることが分かった。したがって、この輸送改善の原因が電場および電場のシアによるものであると考えられる。また、HIBPで輸送障壁付近の電子密度揺動を観測すると約40%減少していた。これは電場のシアが存在することにより、プラズマの異常輸送が抑制されていることを示している。N-ITBの生成条件は電子密度に依存している。入射ECHパワーが120kWの場合、中心電子密度が(3-4)×10 12cm-3に輸送障壁生成の閾値が存在し、密度が閾値を超えて減少すると中心電子温度が急激に増加し2×10 12cm-3の密度では中心電子温度が約4keVになる。この密度の閾値は閉じ込め磁場の大きさに依存し、BT=1.76Tの磁場において、53GHzの基本波加熱や、106GHzジャイロトロンを使って加熱することにより~1×10 13cm-3の電子密度のプラズマにおいてもN-ITBが形成されることを確かめた。
 また、低密度(3-4×10 12cm-3)のNBIプラズマを130kWのECHによって加熱した場合も中心の電子温度が~3keVに達した。この時、ECHプラズマの場合と同じように電子の温度分布に急峻な勾配が形成されN-ITBが形成されているが、このプラズマに対して荷電交換分光及び中性粒子分析器の計測によってイオン温度を調べたところ、温度が~500eVに達し、ρ=0.6の位置でイオン温度分布に急峻な勾配(dTi/ft~-15keN-ITB/m)が形成されていることがわかった。内部輸送障壁の生成条件はECHプラズマの場合と同様に密度に依存し、僅かに密度が大きいプラズマ(4-5×10 12cm-3)をECH加熱した場合はN-ITBが形成されない。この時、電子、イオン温度分布とも急峻な勾配が存在せず・中心電子温度が約900eVでイオン温度もN-ITB形成が形成されているプラズマと比較して半分以下に減少する。このN-ITBプラズマに輸送解析を行って、イオンの熱輸送係数がN-ITBの形成されている場所で大きく減少(~1×10m2/s)していることを確かめた。HIBP計測によってECHの実験と同様にプラズマの中心部に大きな電場(~10kV/m)とρ=0.6の付近に電場のシアが形成されていることが確認された。輸送障壁が形成されているρ=0.6の付近でE×Bシアリングレイトの値が増大し(3×10 5 1/s)、大きさはトカマクの内部輸送障壁形成時のシアリングレイトの大きさと同程度である。
 Ti Kαラインの二次元分布を軟X線CCDカメラのフォトン力ウンティングモードで観測することによってN-ITBが形成されているプラズマの粒子輸送を調べた。N-ITBが形成されることによってTi Kαラインの平均エネルギーは4.68keVから4.73keVにシフトする。このラインのシフトは電子温度によって決定される不純物のイオン化レベルと不純物拡散に依存しているのでMISTおよびLINES codeを使ってN-ITB形成時の不純物粒子拡散係数を導出することができる。結果は、N-ITBが形成されてない場合拡散係数が0.1-0.2 m2/sであるのに対してNITBが形成されると0.02 m2/sに減少していることが分かった。
 このように、ヘリカル型装置におけるN-TBにおいてもトカマク型装置の内部輸送障壁と同様に、電子及びイオンのエネルギー及び粒子の閉じ込めが改善されていることが確かめられた。, application/pdf, 総研大乙第124号}, title = {Study of Neoclassical Internal Transport Barrier with YAG Thomson Scattering measurement on Compact Helical System}, year = {} }