{"created":"2023-06-20T13:20:32.751908+00:00","id":570,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"1edc3993-fef9-48d6-ac6d-6516a39cb23b"},"_deposit":{"created_by":1,"id":"570","owners":[1],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"570"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:ir.soken.ac.jp:00000570","sets":["2:428:14"]},"author_link":["8776","8775","8774"],"item_1_creator_2":{"attribute_name":"著者名","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"金正, 倫計"}],"nameIdentifiers":[{"nameIdentifier":"8774","nameIdentifierScheme":"WEKO"}]}]},"item_1_creator_3":{"attribute_name":"フリガナ","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"キンショウ, 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/>子スピン偏極した水素原子を、適当な磁場勾配で磁場の方向が反転する零交叉磁場を通過<br />させると、超微細構造の準位間で非断熱遷移(diabatic transition)が生じ、電子スピン偏<br />極を核スピン偏極に移すことができる。この遷移をSona transitionという。核スピン偏極<br />した水素原子は、アルカリ金属原子との再度の荷電交換反応により、核スピン偏極した負<br />水素イオンとなる(H(p↑)+Na→H- (p↑)+Na<sup>+</sup>)。<br />  この方法によるイオン源は、1987年に、高エネルギー物理学研究所(KEK)で12<br />GeV陽子シンクロトロン(KEK-PS)用の偏極負水素イオン源として、世界で最初に開<br />発に成功した。その後、世界中の様々な研究所で開発されてきた。この光ポンピング型偏<br />極イオン源の開発により、高偏極度(核スピン65%以上)で高強度(100μA程度)の偏<br />極負水素イオンビームの生成が可能となった。しかしながら、この方法を直接偏極重陽子<br />生成に適用しても、高い偏極度は望めない。それは次の理由による。<br />  偏極負水素イオン生成の場合と同様に、電子スピン偏極した重水素原子を、適当な<br />磁場勾配で磁場の方向が反転する零交叉磁場を通過させると、超微細構造の準位間で非断<br />熱遷移(diabatic transition)により、電子スピン偏極を核スピン偏極に移すことができる。<br />水素原子では、核スピンはI=1/2であるので、電子スピン1/2の偏極が100%核スピンに<br />移った場合には100%核偏極となる。しかし、重水素原子では、核スピンはI=1であり、<br />Sona transition後の重水素原子の核スピン状態は、Iz=+1とIz=0の状態が2対1の確率で<br />占める。このIz=0の状態の存在のために、核スピンのベクトル偏極度は最大で2/3であ<br />る。このことより、光ポンピング法を偏極重陽子生成に用いることは他の方法に比べて不<br />利であるとされてきた。<br />  核スピンの高いベクトル偏極度を得るためには純粋な核スピン状態(例えば、Iz=<br />+1状態のみ)を選ぶ必要がある。1988年に、SchneiderとCleggは光ポンピング法におい<br />て純粋な核スピン状態を選ぶ新しい方法を提案した。それは、従来の光ポンピング型偏極<br />イオン源のSona transition後の重水素原子をイオン化する領域(イオン化セル)のアルカ<br />リ金属原子も、光ポンピング(二重光ポンピング)することで、イオン化に際してPauli<br />原理により純粋な核スピン状態をもった原子のみを選択的にイオン化するというものであ<br />る。しかし、彼らは、radiation trappingの影響により、イオン化セル中のアルカリ金属原<br />子の密度もあまり大きくできず、そのため、二重光ポンピング法は実用的でないというこ<br />とであった。radiation trappingとは、光ポンピングにおける光子の再吸収過程であり、ポ<br />ンピングされた原子の最大偏極度はこのradiation trappingにより制限される。ところが、<br />最近のMoriの再検討で、radiation trappingを定量的に検討した結果、強磁場中(2?3kG)<br />では、radiation trappingの影響はそれほど大きくなく、二重光ポンピング法により、十分<br />な強度の偏極負重水素イオンビームの生成が可能となることがわかった。このように、光<br />ポンピング型偏極イオン源で高偏極度の負重水素イオンビームを得るためには、二重光ポ<br />ンピング法が有望である可能性が理論的には示されたが、これまで実験的にこの方式の有<br />効性は確認されていない。<br />  本研究では、この二重光ポンピング法により核スピンが高くベクトル偏極した偏極<br />負重水素イオンビームを得られることを実験的に検証することを目的とする。検証方法と<br />しては、偏極度に応じて変化する負重水素イオンビームの強度を測定することによって行<br />なった。二重光ポンピング法では、負重水素イオンビームの強度はPauli原理により次式<br />に従って変化する。ε=I<small>off</small>-I<small>on</small>/I<small>off</small>=1/3 P<small>D</small>0 P<small>e</small><sup>i</sup>ここでI<small>on</small>はイオン化セルの光ポンピン<br />グを行なった場合の負重水素イオンのビーム強度、I<small>off</small>は光ポンピングを行わなかった場<br />合の負重水素イオンのビーム強度をそれぞれ示す。また、P<small>D</small>0は電子スピン偏極した重水<br />素原子の電子スピン偏極度で、P<small>e</small><sup>i</sup>はイオン化セル中のアルカリ金属原子の電子スピン偏<br />極度である。この式から、εが中性化セル後の重水素原子の電子スピン偏極度とイオン化<br />セル中のアルカリ金属原子の電子スピン偏極度のみに依存することは明らかである。もし、<br />中性化セル中のアルカリ金属原子と、イオン化セル中のアルカリ金属原子の電子スピンが、<br />それぞれ同じ方向に偏極してればεは正(P<small>D</small>0 P<small>e</small><sup>i</sup>が正)になり、偏極方向がそれぞれ逆で<br />あればεは負(P<small>D</small>0 P<small>e</small>iが負)になる。すなわち、アルカリ金属原子の電子スピン偏極が、<br />中性化セルとイオン化セルで同じ方向であれば、I<small>off</small>>I<small>on</small>となる。反対に、アルカリ<br />金属原子の電子スピン偏極が、中性化セルとイオン化セルで逆方向であれば、I<small>off</small><I<small>on</small><br />となる。そして変化の割合はどちらの場合でも同じである。<br />  実験の結果、光ポンピングよる電子スピン偏極の方向を変化させることにより、先<br />に示したようなビーム強度の変化が見られた。この実験結果を定量的に評価した結果、二<br />重光ポンピング法で核スピンの高いベクトル偏極度をもつ偏極負重水素イオンビームの生<br />成が可能であることが確認された。<br />  また、偏極負重水素イオンビームの核スピンのベクトル偏極度(P<small>D</small>)は先に定義し<br />たεを用いて、P<small>D</small>=-2ε/P<small>e</small>i(1-ε)で与えられる。この式より、ビーム強度の測定から<br />求められるεと、イオン化セル中のアルカリ金属原子の電子スピン偏極度から、偏極負重<br />水素イオンビームの核スピンのベクトル偏極度の測定が可能である。この方法により中性<br />化セルの磁場強度変化による偏極負重水素イオンビームの核スピンのベクトル偏極度の依<br />存性を測定した。その結果、中性化セルの磁場強度が2.7Tの場合に70+-5%の高い核ス<br />ピンのベクトル偏極度を得ることができた。<br />  以上本研究により、二重光ポンピング法で核スピンが高くベクトル偏極した負重水<br />素イオンビームの生成が可能であることが確認され、また負重水素イオンに関しては、ビ<br />ーム強度を測定することで、安易にベクトル偏極度の測定が可能であることが明らかとなった。","subitem_description_type":"Other"}]},"item_1_description_18":{"attribute_name":"フォーマット","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"application/pdf","subitem_description_type":"Other"}]},"item_1_description_7":{"attribute_name":"学位記番号","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"総研大甲第68号","subitem_description_type":"Other"}]},"item_1_select_14":{"attribute_name":"所蔵","attribute_value_mlt":[{"subitem_select_item":"有"}]},"item_1_select_8":{"attribute_name":"研究科","attribute_value_mlt":[{"subitem_select_item":"数物科学研究科"}]},"item_1_select_9":{"attribute_name":"専攻","attribute_value_mlt":[{"subitem_select_item":"12 加速器科学専攻"}]},"item_1_text_10":{"attribute_name":"学位授与年度","attribute_value_mlt":[{"subitem_text_value":"1993"}]},"item_creator":{"attribute_name":"著者","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"KINSHO, 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