{"created":"2023-06-20T13:20:48.513329+00:00","id":862,"links":{},"metadata":{"_buckets":{"deposit":"b20f2713-2141-4cc8-9116-bffc0517eac3"},"_deposit":{"created_by":1,"id":"862","owners":[1],"pid":{"revision_id":0,"type":"depid","value":"862"},"status":"published"},"_oai":{"id":"oai:ir.soken.ac.jp:00000862","sets":["2:429:19"]},"author_link":["0","0","0"],"item_1_creator_2":{"attribute_name":"著者名","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"沼, 晃介"}],"nameIdentifiers":[{}]}]},"item_1_creator_3":{"attribute_name":"フリガナ","attribute_type":"creator","attribute_value_mlt":[{"creatorNames":[{"creatorName":"ヌマ, コウスケ"}],"nameIdentifiers":[{}]}]},"item_1_date_granted_11":{"attribute_name":"学位授与年月日","attribute_value_mlt":[{"subitem_dategranted":"2007-03-23"}]},"item_1_degree_grantor_5":{"attribute_name":"学位授与機関","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreegrantor":[{"subitem_degreegrantor_name":"総合研究大学院大学"}]}]},"item_1_degree_name_6":{"attribute_name":"学位名","attribute_value_mlt":[{"subitem_degreename":"博士(情報学)"}]},"item_1_description_12":{"attribute_name":"要旨","attribute_value_mlt":[{"subitem_description":"本研究では,日常生活における意思の決定を支援するため,個人の発信する情報を適切
に共有する手法を提案する.
われわれは,過去の自身の経験や他者の事物に対する言及ならびに評価を参照しながら,
日常の意思決定を重ねている.個人が自身の行動について記述,発信した情報には,どのよ
うに考え,なぜそのように行動し,何を感じたのか,というような行動や対象に関する経
験的な情報が含まれているものと考えられる.自身の行動について記述することにより自
らの経験を振り返ることができると同時に,記述した情報を他者と共有することでお互い
に対象についての得られる情報が増加し,よりよい意思の決定が可能になると期待される.
そのために本研究では,(1)いかに個人が自身の行動に関する情報を記述するか,(2)い
かに適切な相手と適切な情報を共有するか,(3)いかにコンテンツとコンテクストを適切
に,かつ極力負荷なく対応付けるか,という3点の課題に対し,それぞれ次のアプローチ
で解決を図る.
(1)Weblogを,Webにおける個人の表れとみなし,.コンテンツーつひとつを個人の行動
と対応付けて蓄積する基盤とする.現在多くの個人がWeblo9に日記を記述,公開してい
るが,このコンテンツを明示的に体験の表れとして扱えるようにする.
(2)Weblog上に記述,公開された情報を,ユーザ自身と情報の発信者である他者との間の
「つながり」に基づき評価し,検索,提示する.人のつながりには,2者の間の直接的な人
間関係のほか,それぞれのコンテンツの間の言及関係,情報の対象やその状況などという
実世界の背景情報(コンテクストと呼ぶ)の共有関係などが含まれる。
(3)実世界でのコンテクストとWeblo9コンテンツとの対応付けにおいては,ユーザの行
動に着目する.ユーザの情報システムやデバイスの利用は,能動的な行動であるが,この
際のシステムの操作の背景情報をもとに,コンテンツのコンテクストを推定し,利用する.
まず人のつながりを用いた情報共有の効果を検証するため,リンクとトラックバックを
用いたWeblo9のコンテンツの言及関係に基づく実験を行った.ユーザ自身のWeblogか
らの接続関係に基づく距離が近い情報ほど,ユーザにとって有用であると評価するエゴセ
ントリック検索という情報検索手法を提案,システムに実装し,実際に距離とWeblogコ
ンテンツの類似度との関係を調査したところ,ユーザに近いほどコンテンツの類似度が高
い傾向があった.ユーザからのつながりが近い人ほど,興味関心が類似しており,そのよ
うな人の情報が有用であることを示している.
次に,行動に着目して実世界のコンテクストを取り込みコンテンツと対応付ける手法
ActionLogを提案する.ユーザが利用する情報システムからユーザの行動を取得し,Weblog
コンテンツのドラフト(草稿)を生成する.その行動にまつわるコンテクストを取得し,
コンテンツに対応付けるとともに,ドラフトに本文としても挿入する.ドラフトをもとに
ユーザがコンテンツを記述し完成させることにより,コンテクストとコンテンツが対応付
けられる.ドラフトの生成,提示は,ユーザへの振り返りの支援であると同時に,実世界
のコンテクストに対応付けられた情報を多く作成する手段でもある.こうしてコンテクス
トに基づく情報検索や情報提示が可能となり,言及対象や情報の発信者について理解を深
める支援となる.
なおActionLogはコンテクストとして,客観的に取得可能な行動のコンテクストのみで
なく,ユーザがその行動をどのように体験したかという情報をも推定し,利用する.例え
ば,単に物理的に近くにいた人ではなく,位置情報と知り合い関係から近くにいた知り合
いを抽出する.ユーザは周囲にいた人すべてを認知しているとは限らないが,近くにいた
知り合いであれば認識されている可能性が高く,このような情報を扱うほうが情報発信者
の対象への理解や評価といった認識を扱うには適している.本研究では,このようなコン
テクストを体験的コンテクストと呼ぶ.
3つの学術会議のためにActionLogシステムを実装し,運用した.これらの学術会議で
は,参加者の支援のためにさまざまな情報システムが提供された.発表会場の入室管理端
末や発表管理端末,参加者のソーシャルネットワークシステムや聴講のためのスケジュー
リング支援システムなどである.ActionLogシステムはこれらのシステムと連携して,多
様なユーザの行動を取得した.運用の結果を分析すると,ユーザは行動に応じて記述する
コンテンツの傾向を使い分けていた.多様な情報源を統一的に扱うことによって,ユーザ
のさまざまな目的に対応することができた.
最後に,学術会議という閉じた環境ではなく,実際にユーザが日常的に利用できる仕組
みを提案する.行動を取得し,コンテクストを付加したWeblogコンテンツのドラフトを
生成,提示するというActionLogの基本機能は同様であるが,開かれた環境ではセンサや
デバイス,情報システムをあらかじめ作り込み用意しておくことが困難である。そこで、
日常生活で利用可能な行動ならびにコンテクストの取得方法を提案する.行動の取得には、
GPS機能付きの携帯電話端末を用い,位置情報を取得するという明示的な操作を何らかの
行動の表れとした.その背景の体験的コンテクストの推定には,ユーザが普段利用してい
るソーシャルネットワークシステムでの人間関係や,スケジューラの情報を用いる・この
ように日常的に利用する情報源を統合することにより,ユーザへの負荷やコストをかけず
に実世界のコンテクストに基づく情報の共有が実現できる。
本研究の成果は次のとおりである.まず,行動や体験に着目し,日常的に利用する情報源
を統合することによって,ユビキタスやウェアラブルシステムを用いないシンプルな方法
でも,ある程度高度な情報支援が可能となった.また,人のつながりを可視化する以外に・
システムの中で利用するモデルを示したことも意義深い.本研究を通じてコンテンツとコ
ンテクストの組み合わせ,すなわちWeblo9の可能性を示した.Weblogは今後Semantic
WebやWeb2,0アプリケーションはもとより,次世代のサービスの基盤となりうると考え
られる.
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