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アイテム
Identification of a novel Fyn-associated protein that is concentrated in the postsynaptic density
https://ir.soken.ac.jp/records/1085
https://ir.soken.ac.jp/records/108575949ae0-4c73-4fff-b961-f3a72df884e6
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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要旨・審査要旨 / Abstract, Screening Result (269.5 kB)
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本文 (4.6 MB)
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Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||
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公開日 | 2010-02-22 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | Identification of a novel Fyn-associated protein that is concentrated in the postsynaptic density | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | Identification of a novel Fyn-associated protein that is concentrated in the postsynaptic density | |||||
言語 | en | |||||
言語 | ||||||
言語 | eng | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec | |||||
資源タイプ | thesis | |||||
著者名 |
安田, 昌弘
× 安田, 昌弘 |
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フリガナ |
ヤスダ, マサヒロ
× ヤスダ, マサヒロ |
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著者 |
YASUDA, Masahiro
× YASUDA, Masahiro |
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学位授与機関 | ||||||
学位授与機関名 | 総合研究大学院大学 | |||||
学位名 | ||||||
学位名 | 博士(学術) | |||||
学位記番号 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 総研大甲第223号 | |||||
研究科 | ||||||
値 | 生命科学研究科 | |||||
専攻 | ||||||
値 | 20 生理科学専攻 | |||||
学位授与年月日 | ||||||
学位授与年月日 | 1996-03-21 | |||||
学位授与年度 | ||||||
値 | 1995 | |||||
要旨 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | チロシンリン酸化酵素は細胞膜の裏打ちに局在し、細胞相互識別での情報伝達機構で重要な役割を持つことが明らかとなっている。非レセプター型チロシンキナーゼであるFynをジーンターゲッティング法により欠損させたマウスは、噛乳行動の異常、Morris taskでの学習障害、情動行動の異常、聴覚性痙学発作異常、海馬構造体でのLTPの減少、及び海馬体、ミエリン鞘形成異常が起こることが知られている。このことより、脳においてFynを介する情報伝達系は、脳の機能発現に重要な役割を果たしていると考えられる。彼らはこの情報伝達系を解析する目的で、脳でFynと結合する蛋白質の同定を試みた。<br /> GSTとカルボキシル末端のキナーゼドメインを欠くFynとの融合蛋白質を大腸菌に発現させ、精製し、アフィニティーカラムを作製した。このカラムを使いマウスの脳膜画分よりFyn結合蛋白質を調整し、これを抗原としてモノクローナル抗体を作成した。<br /> 本研究では得られたモノクローナル抗体の中でも行動制御に関わる可能性の高い分子を認識しているものを選別するためFyn欠損マウスと同様にMorris taskでの学習障害、情動行動の異常、聴覚性痙彎発作異常が報告されているDBA/2系統マウスを用いた。得られたモノクローナル抗体の一つ1B6を用いたウエスタンプロット法で検出されるバンドは、C57 BL/6マウスの脳で約130kDa、80kDa、75kDaの3つであるのに対し、DBA/2マウスでは、80kDa、75kDaのバンドに変化が見られないものの約130kDaのバンドの大きさが変化していることがわかった。実際にこの分子がFynと相互作用していることを確かめるためにFynに対するモノクローナル抗体を新たに作製し、抗Fyn抗体による免疫沈降を行った。その結果p130はFynに対するモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体いずれにおいても共沈してくることがわかった。<br /> この結果によりDBA/2とC57 BL/6系統間で分子量の異なるp130はFynと結合していることが明らかとなった。<br /> またマウス各組織でのp130発現様式をウエスタンプロット法で調べたところ、p130は脳に特異的な蛋白質であり、脳すべての領域で発現が観察された。この発現様式はFyn-/-マウスにおいてもDBA/2マウスにおいても変化は認められなかった。<br /> 脳の発達過程における発現量をウェスタンプロット法で調べた結果、p130は、生後より発現量が増大し、生後15日以降ほぼ一定量に保たれることがわかった。この発現量の変化は、脳における神経細胞のシナプス結合の増大と相関関係が認められた。シナブスにおけるp130の局在を調べる目的で、脳の細胞分画に対するウエスタンプロット法により検討した結果、p130は、シナプス後膜の構造であるシナプス肥厚分画にシナプトソーム分画の約10倍量と非常に強く濃縮して来ることが明らかになった。このシナプス肥厚分画への濃縮は、DBA/2、Fyn-/-マウスにおいても観察され、p130分子の変異、Fyn欠損により変化しないことが明らかとなった。<br /> p130遺伝子座のマッピングをDBA/2とC57 BL/6マウスの交雑系統を用いて行ったところ、マウス第7番染色体上のhbb遺伝子座の近傍に同定された。この近傍には、行動異常マウスであるshaker-1の遺伝子座が同定されており、p130が原因遺伝子である可能性が示唆されたためshaker-1におけるp130について検討を行った。その結果、p130はshaker-1ホモマウスでは、バンドが1本しか検出されないのに対しへテロマウスでは、2本検出された。この結果はp130がshaker-1の原因遺伝子である可能性を示唆したが、近年shaker-1の原因遺伝子座が同定され、ミオシンVIIであることが明らかにされた。ノーザンプロットによる発現解析で、sh-1は、肺、腎臓、精巣において発現が高いことが明らかにされている。p130は、脳においてのみ発現が検出されることより、sh-1とp130は別の分子である可能性が示唆された。以上の結果より、p130はshaker-1と非常に近傍に連鎖している遺伝子であると考えられた。<br /> 本研究ではFynとマウス脳において相互作用する分子として、シナプス肥厚分画に濃縮する新たなミオシン類似タンパク質p130を同定した。またこのp130は、空間学習障害などの行動異常が観察されるDBA/2マウスにおいて変異が存在していることより、脳の機能発現との関連が示唆された。本研究で得られたp130はFynと相互作用してシナブスの可塑性に関わる分子の1つではないかと推測している。 | |||||
所蔵 | ||||||
値 | 有 | |||||
フォーマット | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | application/pdf |