WEKO3
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indexは、GSM座標系(geocentric solar\u003cbr /\u003emagnetospheric coordinates)でのInterplanetary magnetic field(IMF)の南向き成分\u003cbr /\u003e(\u003ci\u003eBs\u003c/i\u003e)と太陽風速度(\u003ci\u003eV\u003c/i\u003e)の二乗の積に比例することが、これまでの多くの研究によって示\u003cbr /\u003eされているが、本論文では、日々3時間毎に計測される\u003ci\u003eam\u003c/i\u003e indexのデータと、ACE衛星デ\u003cbr /\u003eータから算出したIMF及び速度の3時間平均値を使って、それらの関係をいろいろな視点\u003cbr /\u003eから詳細に解析することにより、地磁気擾乱の生成に関わる有効な太陽風速度は地球磁場\u003cbr /\u003eの双極子軸に直角な成分であること、そして季節変化のequinoctial effectの要因は、\u003cbr /\u003eその直交成分が、たとえ太陽風の速度が年間を通して変わらなかったとしても、地球の公\u003cbr /\u003e転運動によって季節変化をすることであることを定量的に明らかにした。この単純な結果\u003cbr /\u003eが長い間、見逃されてきたことについては理由がある。その理由についても合わせて示し\u003cbr /\u003eた。季節変化のequinoctial effectはaurora帯の地磁気活動指数である\u003ci\u003eAE\u003c/i\u003e indexに関し\u003cbr /\u003eては一見して明らかではない。それは日射の影響を受けて、\u003ci\u003eAE\u003c/i\u003e indexと太陽風バラメータ\u003cbr /\u003eとの関係に夏と冬で違いが存在するためであるが、\u003ci\u003eam\u003c/i\u003e indexとの相関関係を使って日射の\u003cbr /\u003e影響を除くことにより、\u003ci\u003eAE\u003c/i\u003e indexについてもequinoctial effectが作用している可能性\u003cbr /\u003eを示した。\u003cbr /\u003e 2003年の\u003ci\u003eam\u003c/i\u003e indexの年平均値は、同指数が求められている1868年以来の140年間にお\u003cbr /\u003eいて最大であった。この高い地磁気活動の第一の要因は太陽風速度がほぼ年間を通して大\u003cbr /\u003eきかったためであるが(\u003ci\u003eBs\u003c/i\u003eはその前後の数年と比べてとりわけ大きくはなかった)、\u003ci\u003eam\u003c/i\u003e\u003cbr /\u003eindexの年平均値や月平均値について、従来からconventionalに用いられている\u003ci\u003eam-\u003cbr /\u003eBsV\u003csup\u003e2\u003c/sup\u003e\u003c/i\u003e相関関係が、実は\u003ci\u003eV\u003c/i\u003eのrangeによって変わり、\u003ci\u003eV\u003c/i\u003eのrangeが大きい場合の方が、同じ\u003cbr /\u003e\u003ci\u003eBsV\u003csup\u003e2\u003c/sup\u003e\u003c/i\u003eの値に対して\u003ci\u003eam\u003c/i\u003eは大きくなるという性質も、2003年の異常に高い地磁気活動に関係\u003cbr /\u003eしていたことを示した。\u003cbr /\u003e 地磁気活動は太陽黒点数の変化と同位相ではないが、太陽活動の11年周期変化に伴っ\u003cbr /\u003eて変化する。この11年周期変化において、地磁気活動がもっとも低くなったときの年平均\u003cbr /\u003e値が、それに続くサイクルの太陽活動の極大値と相関を持つことが知られており、その相\u003cbr /\u003e関関係を用いた太陽活動の予測が以前から行われている。この予測手法の物理的根拠はい\u003cbr\u003eまだ明らかでないが、太陽風の速度やIMFの変化と比較することにより、地磁気活動の極\u003cbr /\u003e小値は太陽表面上の磁場の強さを反映していると見られることを示した。そして、太陽活\u003cbr /\u003e動の極小期直前における太陽黒点数の減少率が次の太陽活動周期の極大値と関係している\u003cbr /\u003eことを新しく見出し、その関係を用いて次のサイクル24の太陽黒点の極大値を予測した。\u003cbr /\u003eこの予測は、地磁気活動の極小値等に基づく従来の手法による予測とよく一致し、サイク\u003cbr /\u003eル24の大腸活動は、前サイクル23と比べて低く、中程度の規模になると推定される。太\u003cbr /\u003e陽活動極小期直前の黒点数の減少率が次の極大期における太陽活動の規模と相関すること\u003cbr /\u003eは、次のサイクルの準備が前のサイクルが終わる数年前から始まっていることを示唆する。\u003cbr /\u003e このほか、長期間のデータを用いて太陽活動と地磁気活動の関係を調べる過程で、本陽活\u003cbr /\u003e動極大期の黒点数の月平均値は70付近、110付近、140付近、180付近に集中する傾向が\u003cbr /\u003eあることを発見した。これは、太陽活動極大期の黒点数は任意の連続的な値を取りうるの\u003cbr /\u003eではなく離散的な値をとることを示しており、太陽ダイナモ理論を構築する上で重要な制\u003cbr /\u003e約条件になると考えられる。また、この性質を基に太陽活動の長期的な変化を予測する手\u003cbr /\u003eがかりが得られる可能性もあると期待される。\u003cbr /\u003e 南極の昭和基地では1966年より地磁気活動の\u003ci\u003eK\u003c/i\u003e indexが計測されている。この\u003ci\u003eK\u003c/i\u003e index\u003cbr /\u003eを、地磁気活動の変動振幅に関して線形的なスケールである\u003ci\u003ea\u003c/i\u003e indexに変換し、それと\u003ci\u003eam\u003c/i\u003e indexやHermanus、柿岡の\u003ci\u003ea\u003c/i\u003e indexと比較して、昭和基地での地磁気活動の長期的、季節\u003cbr /\u003e的変化の特徴を調べた長期的な変化としては、\u003ci\u003eam\u003c/i\u003e indexとの相対比が経年的に増大して\u003cbr /\u003eきていることを見つけた。この\u003ci\u003eam\u003c/i\u003e indexに相対的な昭和基地の\u003ci\u003ea\u003c/i\u003e indexの増大は南半球の\u003cbr /\u003e夏の季節の昼の時間帯で大きく、冬の季節では小さい。また、増大傾向が昼間ほど顕著で\u003cbr /\u003eはない夜の時間帯では、夏と冬で増大率に大きな違いは見られない。これに対して、\u003cbr /\u003eHermanusでは1980年頃まで、\u003ci\u003eam\u003c/i\u003e indexとの相対比が逆に減少してきた傾向が見られる。\u003cbr /\u003eまた、柿岡では、\u003ci\u003eam\u003c/i\u003e indexと相対的な、そうした一方向への変化は見られない。昭和基地\u003cbr /\u003eの地磁気活動の季節・日変化は、\u003ci\u003eam\u003c/i\u003e indexの季節・日変化と比べて、昼の時間帯で半年周\u003cbr /\u003e変化が明瞭でないこと、ピークとなる月が3月、9月でなく、南半球の初夏と晩夏にずれ\u003cbr /\u003eるという特徴がある。これは、日射の影響を受けて、夏に電離層の電気伝導度が大きくな\u003cbr /\u003eるためであると推定される。このことを考慮すると、南極の夏の昼の時間帯で、\u003ci\u003eam\u003c/i\u003e index\u003cbr 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地磁気活動の季節変化と長期変化
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名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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![]() |
||
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Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||
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公開日 | 2010-03-24 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 地磁気活動の季節変化と長期変化 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec | |||||
資源タイプ | thesis | |||||
著者名 |
吉田, 明夫
× 吉田, 明夫 |
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フリガナ |
ヨシダ, アキオ
× ヨシダ, アキオ |
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著者 |
YOSHIDA, Akio
× YOSHIDA, Akio |
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学位授与機関 | ||||||
学位授与機関名 | 総合研究大学院大学 | |||||
学位名 | ||||||
学位名 | 博士(学術) | |||||
学位記番号 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 総研大甲第1237号 | |||||
研究科 | ||||||
値 | 複合科学研究科 | |||||
専攻 | ||||||
値 | 16 極域科学専攻 | |||||
学位授与年月日 | ||||||
学位授与年月日 | 2009-03-24 | |||||
学位授与年度 | ||||||
2008 | ||||||
要旨 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 地磁気活動の季節変化及び長期変化を、<i>am</i> index、<i>aa</i> index、<i>AE</i> indexを用いて調べ、<br />それらと太陽風、太陽活動との関連について考察した。主な結果は、sub-aurora帯の地磁<br />気活動指数である<i>am</i> indexに見られる半年周変化の主要因と考えられているequinoctial<br />effectの意味を明らかにしたことである。<i>am</i> indexは、GSM座標系(geocentric solar<br />magnetospheric coordinates)でのInterplanetary magnetic field(IMF)の南向き成分<br />(<i>Bs</i>)と太陽風速度(<i>V</i>)の二乗の積に比例することが、これまでの多くの研究によって示<br />されているが、本論文では、日々3時間毎に計測される<i>am</i> indexのデータと、ACE衛星デ<br />ータから算出したIMF及び速度の3時間平均値を使って、それらの関係をいろいろな視点<br />から詳細に解析することにより、地磁気擾乱の生成に関わる有効な太陽風速度は地球磁場<br />の双極子軸に直角な成分であること、そして季節変化のequinoctial effectの要因は、<br />その直交成分が、たとえ太陽風の速度が年間を通して変わらなかったとしても、地球の公<br />転運動によって季節変化をすることであることを定量的に明らかにした。この単純な結果<br />が長い間、見逃されてきたことについては理由がある。その理由についても合わせて示し<br />た。季節変化のequinoctial effectはaurora帯の地磁気活動指数である<i>AE</i> indexに関し<br />ては一見して明らかではない。それは日射の影響を受けて、<i>AE</i> indexと太陽風バラメータ<br />との関係に夏と冬で違いが存在するためであるが、<i>am</i> indexとの相関関係を使って日射の<br />影響を除くことにより、<i>AE</i> indexについてもequinoctial effectが作用している可能性<br />を示した。<br /> 2003年の<i>am</i> indexの年平均値は、同指数が求められている1868年以来の140年間にお<br />いて最大であった。この高い地磁気活動の第一の要因は太陽風速度がほぼ年間を通して大<br />きかったためであるが(<i>Bs</i>はその前後の数年と比べてとりわけ大きくはなかった)、<i>am</i><br />indexの年平均値や月平均値について、従来からconventionalに用いられている<i>am-<br />BsV<sup>2</sup></i>相関関係が、実は<i>V</i>のrangeによって変わり、<i>V</i>のrangeが大きい場合の方が、同じ<br /><i>BsV<sup>2</sup></i>の値に対して<i>am</i>は大きくなるという性質も、2003年の異常に高い地磁気活動に関係<br />していたことを示した。<br /> 地磁気活動は太陽黒点数の変化と同位相ではないが、太陽活動の11年周期変化に伴っ<br />て変化する。この11年周期変化において、地磁気活動がもっとも低くなったときの年平均<br />値が、それに続くサイクルの太陽活動の極大値と相関を持つことが知られており、その相<br />関関係を用いた太陽活動の予測が以前から行われている。この予測手法の物理的根拠はい<br>まだ明らかでないが、太陽風の速度やIMFの変化と比較することにより、地磁気活動の極<br />小値は太陽表面上の磁場の強さを反映していると見られることを示した。そして、太陽活<br />動の極小期直前における太陽黒点数の減少率が次の太陽活動周期の極大値と関係している<br />ことを新しく見出し、その関係を用いて次のサイクル24の太陽黒点の極大値を予測した。<br />この予測は、地磁気活動の極小値等に基づく従来の手法による予測とよく一致し、サイク<br />ル24の大腸活動は、前サイクル23と比べて低く、中程度の規模になると推定される。太<br />陽活動極小期直前の黒点数の減少率が次の極大期における太陽活動の規模と相関すること<br />は、次のサイクルの準備が前のサイクルが終わる数年前から始まっていることを示唆する。<br /> このほか、長期間のデータを用いて太陽活動と地磁気活動の関係を調べる過程で、本陽活<br />動極大期の黒点数の月平均値は70付近、110付近、140付近、180付近に集中する傾向が<br />あることを発見した。これは、太陽活動極大期の黒点数は任意の連続的な値を取りうるの<br />ではなく離散的な値をとることを示しており、太陽ダイナモ理論を構築する上で重要な制<br />約条件になると考えられる。また、この性質を基に太陽活動の長期的な変化を予測する手<br />がかりが得られる可能性もあると期待される。<br /> 南極の昭和基地では1966年より地磁気活動の<i>K</i> indexが計測されている。この<i>K</i> index<br />を、地磁気活動の変動振幅に関して線形的なスケールである<i>a</i> indexに変換し、それと<i>am</i> indexやHermanus、柿岡の<i>a</i> indexと比較して、昭和基地での地磁気活動の長期的、季節<br />的変化の特徴を調べた長期的な変化としては、<i>am</i> indexとの相対比が経年的に増大して<br />きていることを見つけた。この<i>am</i> indexに相対的な昭和基地の<i>a</i> indexの増大は南半球の<br />夏の季節の昼の時間帯で大きく、冬の季節では小さい。また、増大傾向が昼間ほど顕著で<br />はない夜の時間帯では、夏と冬で増大率に大きな違いは見られない。これに対して、<br />Hermanusでは1980年頃まで、<i>am</i> indexとの相対比が逆に減少してきた傾向が見られる。<br />また、柿岡では、<i>am</i> indexと相対的な、そうした一方向への変化は見られない。昭和基地<br />の地磁気活動の季節・日変化は、<i>am</i> indexの季節・日変化と比べて、昼の時間帯で半年周<br />変化が明瞭でないこと、ピークとなる月が3月、9月でなく、南半球の初夏と晩夏にずれ<br />るという特徴がある。これは、日射の影響を受けて、夏に電離層の電気伝導度が大きくな<br />るためであると推定される。このことを考慮すると、南極の夏の昼の時間帯で、<i>am</i> index<br />に相対的な昭和基地の地磁気活動の増大傾向が明瞭なのは、極域での電離層電気伝導度が<br />次第に増大してきていることを反映しているのではないかと考えられる。 | |||||
所蔵 | ||||||
値 | 有 | |||||
フォーマット | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | application/pdf |