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  1. 020 学位論文
  2. 物理科学研究科
  3. 10 核融合科学専攻

核融合プラズマ計測のためのスケーラブルな分散型データ収集保存システムの開発研究

https://ir.soken.ac.jp/records/506
https://ir.soken.ac.jp/records/506
c569e898-8571-4209-92ed-2f5a99acc234
名前 / ファイル ライセンス アクション
乙123_要旨.pdf 要旨・審査要旨 / Abstract, Screening Result (545.5 kB)
乙123_本文.pdf 本文 (2.9 MB)
Item type 学位論文 / Thesis or Dissertation(1)
公開日 2010-02-22
タイトル
タイトル 核融合プラズマ計測のためのスケーラブルな分散型データ収集保存システムの開発研究
言語
言語 jpn
資源タイプ
資源タイプ識別子 http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec
資源タイプ thesis
著者名 中西, 秀哉

× 中西, 秀哉

中西, 秀哉

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フリガナ ナカニシ, ヒデヤ

× ナカニシ, ヒデヤ

ナカニシ, ヒデヤ

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著者 NAKANISHI, Hideya

× NAKANISHI, Hideya

en NAKANISHI, Hideya

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学位授与機関
学位授与機関名 総合研究大学院大学
学位名
学位名 博士(工学)
学位記番号
内容記述タイプ Other
内容記述 総研大乙第123号
研究科
値 数物科学研究科
専攻
値 10 核融合科学専攻
学位授与年月日
学位授与年月日 2003-09-30
学位授与年度
値 2003
要旨
内容記述タイプ Other
内容記述 核融合プラズマ実験では長い時系列の比較的粒度が大きいプラズマ計測データを,多種多様な計測機器から同時に収集・処理することが求められる.また実験データの統計処理等においても格納データの参照はランダムになる特徴がある.そのため,核融合実験の計測データ処理システムは,大容量データを収集する他分野の実験・観測に比べて,独自のデータ取扱い機能を備えなければならない.<br /> 近年,半導体技術,高温プラズマ計測技術の長足の進歩と相まって,データ処理システムはこれまでにない高速で大容量なデータ処理を求められるようになっている.大型ヘリカル実験装置(LHD) では計画当初でも既に1回の放電実験あたり約600 MB の計測データ量が見込まれ,従来のデータ処理システムに比べて二桁高い性能の実現が要求された.一方,LHD やドイツのWendelstein 7-X 等,超伝導コイルを用いた核融合装置が世界各地で建設され,定常化プラズマ実験が行われるようになってきている.それに伴いデータ処理システムも,従来の短パルス実験に対応した一括(バッチ) 処理から,新たに定常化実験計測データの実時間処理に対応する必要に迫られている.<br /> 本研究では,このように核融合計測データ処理システムが直面している高速・大容量化と実時間化という二つの大きな課題の解決方法を確立すべく,新しいシステム概念を用いたデータ処理システムを研究開発し,LHD 用として実装,実働させることでその効果を検証した.<br /> 約100 倍にも大容量化し更に増加を続ける計測データへの対処として,計算機資源を集約化する従来の中央集中処理型アーキテクチャを拡張しても,I/O 集中によるシステム性能低下の回避には限界がある.このためI/O 能力を自由に増減できる大規模な並行分散処理型アーキテクチャへの移行と,クライアント/サーバ・モデルによる役割分散,データ収集と計測機器制御の機能分離,データ・ストレージの階層化などによる徹底した分散化により,将来にわたるシステムの柔軟性とスケーラブルな拡張性を実現することが必須である.<br /> 分散化されたシステムでは,機能ごとに独立性を保ち主体的なプログラム記述が可能であるオブジェクト指向方法論(OOM) に則った開発が普及しつつある.反面,オブジェクト指向システムが生来もつ冗長性や処理オーバーヘッドによってI/O 性能が低下する危惧もあり,核融合実験のデータ収集処理では既存システムを全面的に更改する試みはこれまでなされなかった.しかしながら大規模な分散システムの開発では,作業の集約化により効率改善を図る従来手法が効果的ではなくなるのに対して,OOM ではシステム全体の見通しが改善され開発効率向上が可能になるため,核融合分野でもOOM に沿った開発の検証が早急に必要となっていた.またLHD のような実働する大規模システムでスケーラブルなI/O 性能を実運用に供するには,OOM という新パラダイムに沿った開発だけでは充分ではなく,各機能において性能改善をいかに施すかも極めて重要となる.<br /> そこで,LHD に向けた開発では,徹底したシステム分散化を進めた結果,システムの最小単位である収集エレメントは非常にコンパクトで可搬性がよくなり,システム全体に影響を与えずに,並列数を変えるだけで小~大規模の構成に対応できるスケーラブルな分散収集システムの実現に成功した.LHD 計測の増設増強にこの特質は遺憾なく発揮され,一実験あたりの収集データを実験開始後の4 年間連続して年々倍増させることができた.5 年目には当初計画を上回る740 MB/shot の計測データを3 分間隔という短い時間で処理しており,1 日あたり0.15~0.2 TB の集録量は核融合分野で現在稼動中の他実験装置に比べて一桁大きく,群を抜いて世界一である.<br /> データ処理システムに最も重要なI/O 性能に関しては,オブジェクト指向システムに伴う処理の冗長化を性能改善で補償するため,可逆圧縮ライブラリを組み込んで収集直後に生データを圧縮し以降の取扱いサイズ低減を図ると共に,マルチスレッド化技法によりI/O ポート利用効率を上げるなど,システム高速化に取組んだ.加えて,データを格納するオブジェクト指向データベース管理システム(ODBMS) をより高速なものに置換することで,CAMAC でほぼ限界性能に近い0.7~1 MB/s の収集・圧縮・格納速度を得ることに成功した.<br /> 分散データ収集サーバ群を実験シーケンスに同期動作させるための同期メッセージ授受には,当初利用を計画した仮想オブジェクト共有空間ミドルウェアの処理負荷がノード数増加(~10) と共に急上昇するため,より軽負荷のTCP/IP ソケットを隠蔽利用する独自のネットワークAPI(Application Program Interface) を開発・実装した.同様にODBMS からのデータ取出しでも,クライアント/サーバの二階層構造を通信量のより少ない三階層構造に変える専用ネットワークAPI を新たに実装して転送速度を改善した.データ検索・転送では,RDBMS によるデータ所在情報検索専用サーバを設けると共に,直前の収集データを次の実験まで主記憶領域の共有メモリ上に保持することによって,参照頻度の多い最新データの応答性を向上させた.これら分散ストレージ対応手法の組合せにより巨大な仮想的ODBMS 空間を構築・実用化できたことは,OOM の新たな知見といえる.<br /> データの保存の面では,オンライン・ストレージを新しいデータ順に短期・中期・長期の3 層に分化し,各々相応しい速度性能のランダム・アクセス記憶媒体を用いた.これによりI/O 速度で2 MB/s 弱,クライアント計算機上への計測データ復元速度で数~25 MB/sと,非常に高速でストレスのない常時データ取出し環境を実現した.階層化と相互データ移送の構成をとることで,ディザスタ・リカバリ(災害復旧)の機能も必然的に実現されている.<br /> プログラム開発及びその効率化の面では,統一モデル化言語(UML) を仕様分析・設計に全面的に用いると共に,ODBMS を利用してデータI/O 手順の作成を軽減する等によって,OOM による統一的な開発効率化を図り,従来と同じ開発力でより大規模な分散システムの構築を可能にした.また,対話的データ言語(IDL) ツールとデータ取出しインターフェースとを併せてエンドユーザ開発(EUD) 環境とし,ユーザ側にデータ解析・表示開発を解放した.これは各処理の主体的記述というOOM の指針に基づくもので,負担の大きかったユーザインターフェース開発を削減しシステム開発を大きく効率化できた.専らデータを利用するのみだったユーザが,自身で容易にデータ解析・表示機構を作成できるようになった意義も大きい.<br /> 実時間化に向けた最大の課題は,高温プラズマのMHD 揺動(~1 MHz) が核融合実験の計測には重要であるため実験が長時間化してもサンプリング速度は下げられず,一般化している50 ch 程度の多チャネル計測で一計測あたり数10~100 MB/s の無停止連続収集が必要になる事である.現在依然として主力で用いられているCAMAC デジタイザが実質的に実時間処理に対応できないため,核融合実験では全く未踏の領域となる~100 MB/s の超広帯域実時間データ収集システムの実現には,高速デジタイザ系と専用処理プログラム双方の研究開発が必須であった.この新デジタイザ系は,CAMAC 系と同様の多チャネル化や増設が容易なモジュラー型フロントエンドとして,大規模並行分散形態をとるCAMAC系の部分的置換や混在利用が可能になっている必要がある.<br /> そこで本研究では,大規模分散形態に必須な小型計算機と親和性が高いCompactPCI 規格をベースにしたADC モジュールを用いて,高速実時間収集を行う並行分散処理プログラムの開発と試験検証を世界に先駆けて行った.その結果,一筐体あたり~80 MB/s の連続的な収集・転送・保存に成功し,サンプリング速度抑制や間引きをすることなく短パルス実験時と同じ高速度(~1 MHz) 多チャネルでの連続収集を核融合実験分野で初めて実証した.<br /> これは,従来同じ計測信号を二系統に分けて収集処理をせざるを得なかったフィードバック制御用実時間計測と高速プラズマ物理計測とを,一つの超広帯域実時間収集システム上で実現可能にするため,新たな計算機システム設計として今後の核融合実験に貢献し得る.既存のCAMAC や中速デジタイザ類と新デジタイザとの混在組み合わせ利用法とあわせて,定常化実験に対応するコスト・パフォーマンスの高いシステム構築に道を拓くものである.<br /> 超広帯域実時間収集を含めたデータ処理システムのオブジェクト指向による統一的開発は,核融合実験分野での開発パラダイムシフトを実証した世界初のケースである.OOMの開発効率改善により実現されたLHD 大規模分散処理システムも,世界の他装置より一桁大きい先駆的な性能とデータ収集実績を示している.音声動画像の収録配信など近年成長普及が著しいマルチメディア分野は,核融合データ処理システムとデータ生成,取出し,粒度等で類似点が多く,本研究で得られた高性能システム技術を含めて,今後の両分野間の知見交換には新たな展開が期待できる.
所蔵
値 有
フォーマット
内容記述タイプ Other
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Ver.1 2023-06-20 14:54:26.632782
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