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  1. 020 学位論文
  2. 物理科学研究科
  3. 10 核融合科学専攻

LHDにおける超短パルスマイクロ波反射計に関する開発研究

https://ir.soken.ac.jp/records/513
https://ir.soken.ac.jp/records/513
802e60a3-6f40-429a-8f6c-25d4498518c6
名前 / ファイル ライセンス アクション
甲839_要旨.pdf 要旨・審査要旨 (405.2 kB)
Item type 学位論文 / Thesis or Dissertation(1)
公開日 2010-02-22
タイトル
タイトル LHDにおける超短パルスマイクロ波反射計に関する開発研究
言語
言語 jpn
資源タイプ
資源タイプ識別子 http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec
資源タイプ thesis
著者名 金場, 貴宏

× 金場, 貴宏

金場, 貴宏

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フリガナ カネバ, タカヒロ

× カネバ, タカヒロ

カネバ, タカヒロ

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著者 KANEBA, Takahiro

× KANEBA, Takahiro

en KANEBA, Takahiro

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学位授与機関
学位授与機関名 総合研究大学院大学
学位名
学位名 博士(学術)
学位記番号
内容記述タイプ Other
内容記述 総研大甲第839号
研究科
値 物理科学研究科
専攻
値 10 核融合科学専攻
学位授与年月日
学位授与年月日 2005-03-24
学位授与年度
値 2004
要旨
内容記述タイプ Other
内容記述 プラズマ中の粒子輸送・拡散は密度勾配や揺動と密接な関係がある。大型ヘリカル装置(LHD)においては新古典拡散により予測される値よりも一桁以上大きな異常輸送が支配的であると考えられている。この異常輸送はプラズマ中の微視的な波の不安定性により起きる。このため、核融合プラズマの電子密度分布及び揺動を計測することは、閉じ込め装置の閉じ込め性能を評価する上で非常に重要なことである。特に、揺動計測によって粒子損失を評価するには計測と同じ位置での密度分布の情報が得られることが望ましい。<br /> LHDにおいて主に電子密度分布計測を行っている計測器は空間13チャンネルの遠赤外レーザー干渉計である。この計測器はLHDのプラズマ半径(約600mm)に対してチャンネル間隔が90mmと空間分解能が低い。このため、プラズマの周辺部における計測が困難であることや大きな密度勾配のある分布計測が難しいという問題点がある。これにより、局所的に詳細な密度分布を得ることが難しい。また、干渉計は局所的な位置の密度及び揺動を直接計測することはできない。本研究では、上記の問題点を解決すべく局所的な密度分布及び密度揺動が得られる新しい計測器である超短パルスマイクロ波反射計の開発を行った。<br /> 反射法はプラズマ中の波の反射条件を利用して、その反射位置に関する情報を得る手法である。従来、密度分布計測で用いられる反射計としては1つの発振器の周波数を時間的に掃引して密度分布を測定するFM反射計が多かった。しかし、この反射計はこの周波数掃引時にプラズマが大きな密度分布変化を起こすと正確な密度分布を計測することが難しい。また、このシステムではプラズマ以外からの反射が大きいと位相誤差を引き起こしてしまう。<br /> 超短パルスマイクロ波反射計の大きな特徴は、超短パルスには核融合プラズマの計測に必要な周波数成分を連続的に広帯域にわたり含んでいるため、超短パルスに含まれるすべての周波数に対応するカットオフ層の計測が可能であることである。これにより1つの発振源で密度分布計測を行うことができる。これは周波数固定の多チャンネルパルス反射計によって得られる情報を1つの発振源で得ることができることを意味する。さらに、全ての周波数成分を時間的に同時に入射する。さらに、走査波がパルス形状であるため、プラズマからの放射によるノイズの影響が低減でき、また、プラズマ以外からの反射があったとしてもその遅れ時間はプラズマからの反射波の遅れ時間とは異なるため、容易に区別することができるという特長を挙げることができる。この超短パルス反射計を開発する上での問題点は、超短パルスから計測に適した周波数を持つマイクロ波を得なければならないこと、プラズマからの微弱な反射波を精度良く検波できること、多チャンネルである受信システムを構築すること、走査パルスの遅れ時間を高精度で計測するシステムを構築することであった。超短パルスは、フーリエ空間において広帯域の周波数成分を含んでいるが、その高周波数成分の振幅は小さい。このため、一度超短パルスをマイクロ波に変換しマイクロ波増幅器で増幅する必要がある。このマイクロ波への効率よい変換方法として、使用する走査周波数の帯域に合った導波管の大きさを選択することが考えられる。本システムでは、Rバンドの矩形導波管を使用した。これによって26?40GHzのマイクロ波を効率良く取得することができた。受信システムは高感度なフィルタバンク方式で、6チャンネルのシステムを構築した。このシステムはConstant Fraction DiscriminatorとTime to Amplitude Converterを用いてパルスの遅れ時間を高分解能で精度良く計測できるように構築された。<br /> 構築した反射計システムの性能を調べるため、平面金属板を用いた較正実験を行った。その結果、計測する遅れ時間が反射位置からの反射距離と線形性の関係にあることを確認し、またこの反射計の計測位置精度は6mmと高精度であることが示された。次に、単純な円柱型のプラズマを発生するHYPER-I装置に超短パルスマイクロ波反射計を導入し、カットオフ層がある場合には反射計として、カットオフ層がない場合にはDelayometryとして機能することを確認した。その後、反射計をLHD装置に導入した。<br /> LHD装置に導入する上で問題となったのは、LHD装置自体の複雑な構造と磁場構造であった。それは、LHD装置に設置されているポートからプラズマまでの距離が長いこと、LHDにおける磁気面は楕円型であり、横長断面方向の両端には分厚いエルゴディック層が存在することである。これらの問題点を解決するため、伝送損失の低いコルゲート導波管を用いてヘリカルコイル直下まで伝送し、磁気軸に向けて入射するアンテナ開口構造を取り付けた伝送系を構築した。途中、Diverter Legsの熱流束からこの導波管を保護するため、カーボンシースを特定の部分で取り付けている。プラズマへの入射にはOモードを用いた。プラズマ実験で密度分布の情報を得るには、いくつかの周波数の走査波を使用することで、それら反射波の遅れ時間あるいは位相変化を計測しなければならない。つぎに、得られた各走査波の遅れ時間の情報からアーベル変換を用いて密度分布を再構成する。LHDプラズマ実験では6チャンネルの計測を行い、各チャンネルの走査波の遅れ時間を計測し、密度分布の再構成に成功した。これにより、遠赤外レーザー干渉計では困難であったプラズマ周辺部の詳細な密度分布計測が可能であることを示した。ガスパフを用いた密度変調実験においては、電子密度の変動に対して非常に高感度な計測を行うことができることを実証し、その密度変調の位相変化の様子を観測し、粒子輸送の研究に新たな知見を得られる見通しを得た。
所蔵
値 有
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Ver.1 2023-06-20 16:12:49.596929
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