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Power Modulator for Induction Synchrotron
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名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
---|---|---|
![]() |
Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
公開日 | 2010-02-22 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | Power Modulator for Induction Synchrotron | |||||
タイトル | ||||||
言語 | en | |||||
タイトル | Power Modulator for Induction Synchrotron | |||||
言語 | ||||||
言語 | eng | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec | |||||
資源タイプ | thesis | |||||
著者名 |
小関, 国夫
× 小関, 国夫 |
|||||
フリガナ |
コセキ, クニオ
× コセキ, クニオ |
|||||
著者 |
KOSEKI, Kunio
× KOSEKI, Kunio |
|||||
学位授与機関 | ||||||
学位授与機関名 | 総合研究大学院大学 | |||||
学位名 | ||||||
学位名 | 博士(工学) | |||||
学位記番号 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 総研大甲第845号 | |||||
研究科 | ||||||
値 | 高エネルギー加速器科学研究科 | |||||
専攻 | ||||||
値 | 12 加速器科学専攻 | |||||
学位授与年月日 | ||||||
学位授与年月日 | 2005-03-24 | |||||
学位授与年度 | ||||||
2004 | ||||||
要旨 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 従来のシンクロトロンではビームの閉じ込め及び加速を、高周波電圧を加速空胴に発生させることにより行っている。このため、ビーム進行方向での位相空間を有効に活用できないという欠点があった。これに対して誘導加速シンクロトロンでは、正負両極性のパルス電圧によって進行方向でのビーム閉じ込めを行い、加速は別途空胴に発生させたパルス電圧によって行う。この閉じ込め及び加速という、シンクロトロンに要求される二つの機能を分離することによって、リング一周を覆う長大なビームの形成が可能となり、シンクロトロンにおけるビーム強度を従来のシンクロトロンと比較して約2倍、若しくはそれ以上に増強することが可能になると期待されている。<br /> 大強度シンクロトロンでは、ビームが加速空胴に誘導する逆加速電場によって、ビーム自身が影響を受けるというビームローディング効果が深刻な問題となる。この問題解決にはビームローディングによって発生した電場を補償する機構を設けるか、ビームから見た加速空胴システムのインピーダンスを低減するという方法がある。誘導加速シンクロトロンでは、パルス電源に半導体スイッチング素子を採用することで、将来における低インピーダンス加速システムの実現を目指した。<br /> 誘導加速シンクロトロンの原理実証試験が高エネルギー加速器研究機構の陽子シンクロトロンにおいて2003年から行われており、この目的のため本研究では、出力電圧2.3kV、最大繰り返し周波数1MHzという半導体パルス電源の開発を行い、当該実証試験に成功した。以下、所望性能を有する半導体パルス電源開発に当たって行った、回路解析及び測定結果に関して報告する。<br /> 高繰り返し運転に要求される立ち上がり時間の速いパルス電圧を出力する電源では、電源回路の持つ寄生容量及び寄生インダクタンスによって出力電圧に寄生振動が発生する。この加速電圧に含まれる振動電圧は、シンクロトロンを周回するビームに対して余分な収束及び発散力を与える。これによって、特にトランジション・エネルギーを持つシンクロトロンでは、深刻なビーム・エミッタンスの増大が引き起こされることが多粒子シミュレーションによって明らかになった。また、トランジション・エネルギーを持たないシンクロトロンにおいても、振動電圧によって形成されるポテンシャルにビーム粒子が捕捉されることによって、ビームの線電荷密度が変調され、電流密度が部分的に著しく増加し、空間電荷効果やマイクロウェーブ不安定性等の、各種不安定性により安定した加速が困難を来すことが推測された。加速パルス電圧の平坦度が10%以下であれば、トランジション通過時のエミッタンス増大を約1.5倍以下に、また振動電圧で変調されるビームのピーク電流も1.6倍以下に抑えられることも併せて明らかになった。これらシミュレーションの結果から、パルス電源の出力電圧平坦度としては、10%以下を目標に開発を行った。回路解析の結果、出力パルス電圧に現れる寄生振動は、電源回路の配線によるインダクタンスと半導体素子であるMOSFETがオフ時に持つ容量との結合により発生することが判明した。またこの問題を回避し、所望平坦度10%以下を達成するためには、電源内配線の改善による低インダクタンス化が有効であることが分かり、実機パルス電源において所望平坦度を達成した。<br /> パルス電源において、半導体素子単体での定格電圧を超える出力電圧を得るためには、複数の素子を直列に接続した構成とする必要がある。各素子を駆動する入力電力は各々接地電位から絶縁して供給する必要があり、このため各半導体素子の入力駆動電力は絶縁型DC-DCコンバータによって供給されるものとした。絶縁型コンバータでの絶縁はトランスフォーマによって行われるが、この一次二次間には絶縁容量が存在する。しかし、絶縁容量がパルス電源の安定動作に対してどのような影響を与えるかについては、これまで定性的な検討に留まっていた。そこで本研究では絶縁容量の影響について、詳細な回路解析及び測定を行うことにより、絶縁容量がパルス電源の動作に対して与える影響を定式化し定量的に理解することに成功した。これら問題の特徴は、1)絶縁容量と配線インダクタンスとの結合による出力電圧平坦度の悪化及び、2)多段構成された各MOSFETに印加される電圧に不均一を生じさせ、最悪の場合には素子破壊をもたらすというものである。また、これらの現象は絶縁容量3.2pFと極小にした絶縁コンバータを新規開発することによっても確認された。特に2)に関しては、1)絶縁容量を低減すること、2)絶縁容量と直列にチョークコイルを挿入すること及び、3)半導体素子に並列にコンデンサを追加することが問題解決に効果的であることが確認され、この結果を基に実証試験で使用する実機パルス電源の製作を行った。<br /> 一連の研究開発の過程で製作された実機パルス電源によって、高エネルギー加速器研究機構12GeV陽子シンクロトロンにおいて、誘導加速シンクロトロンの実証試験に成功した。実証試験においては、500MeVで前段加速器から入射された陽子ビームを高周波加速空胴に発生させた閉じ込め電圧によって捕捉し、8GeVにまで誘導加速電圧のみによって加速することに成功した。 | |||||
所蔵 | ||||||
値 | 有 |