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  1. 020 学位論文
  2. 高エネルギー加速器科学研究科
  3. 13 物質構造科学専攻

Ti系bcc固溶体型水素吸蔵合金の構造と水素吸蔵放出特性に関する研究

https://ir.soken.ac.jp/records/673
https://ir.soken.ac.jp/records/673
1bf1259f-2829-4fd4-9fa9-ebfd36eee70b
名前 / ファイル ライセンス アクション
甲988_要旨.pdf 要旨・審査要旨 (393.5 kB)
Item type 学位論文 / Thesis or Dissertation(1)
公開日 2010-02-22
タイトル
タイトル Ti系bcc固溶体型水素吸蔵合金の構造と水素吸蔵放出特性に関する研究
言語
言語 jpn
資源タイプ
資源タイプ識別子 http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec
資源タイプ thesis
著者名 岩瀬, 謙二

× 岩瀬, 謙二

岩瀬, 謙二

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フリガナ イワセ, ケンジ

× イワセ, ケンジ

イワセ, ケンジ

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著者 IWASE, Kenji

× IWASE, Kenji

en IWASE, Kenji

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学位授与機関
学位授与機関名 総合研究大学院大学
学位名
学位名 博士(工学)
学位記番号
内容記述タイプ Other
内容記述 総研大甲第988号
研究科
値 高エネルギー加速器科学研究科
専攻
値 13 物質構造科学専攻
学位授与年月日
学位授与年月日 2006-09-29
学位授与年度
値 2006
要旨
内容記述タイプ Other
内容記述 近年、地球環境の観点から、水素エネルギーを利用した燃料電池の実用化を目指して、産<br />官学が一体となって研究が進められている。燃料電池に水素を供給するための水素貯蔵タンク<br />に水素吸蔵合金を利用する方法が検討されており、水素吸蔵放出特性の高性能化が求められ<br />ている。水素吸蔵合金の中でもTi系bcc固溶体合金は、常温常圧下で最高容量の水素吸蔵能<br />を有する。最大水素吸蔵量は約2.0H/M(約4重量%)に達し、貯蔵タンクへの利用が最も期待さ<br />れている。しかし、第1サイクル時の放出過程において最大吸蔵量の約30%の水素が合金中に<br />残留するため、第2サイクル以降最大吸蔵時の約70%しか吸蔵放出できないことが問題となって<br />いる。高性能化のために、水素吸蔵放出過程における結晶構造の変化や水素の位置、水素周<br />辺の局所構造を捉え、構造が水素吸蔵放出特性にどのように影響しているのかを明らかにする<br />ことを目的とした.本研究では、高価なVを含んでいないため今後実用化が期待されるTiCrMo<br />合金に注目した。<br /> 第1章ではまずこの研究以前の水素吸蔵合金の研究に関する背景を示している。つづいて本<br />研究の位置づけや目的を記している。<br /> 第2章では、この研究における実験方法について説明している。本研究で用いた<br />Ti<sub>0.45</sub>Cr<sub>0.55-X</sub>Mo<sub>X</sub> (X=0.05~0.30)合金はアーク溶解法で合成した。水素吸蔵放出特性は、定容量法によるPCT(Pressure-Composition-Temperature)特性測定装置を使用し、純度7Nの水素ガスを用いてジーベルツ法にて測定した。結晶構造は粉末X線、粉末中性子回折を併用し、<br />Rietveld法を用いて水素吸蔵放出過程の結晶構造の精密化を行った。局所構造は中性子全<br />散乱法を用いて調べた。中性子全散乱法から2体分布関数、動径分布関数が得られ構成原子<br />間の距離と配位数を求めることができる。また、本研究では試料合成、PCT測定(水素吸蔵放<br />出特性)、構造解析に至るまでを一貫して行った。<br /> 第3章ではTiCriMo合金の試料合成と水素吸蔵放出特性について述べている。アーク溶解後、<br />合金中の組織を均質化するために熱処理を行う。 1673K-3時間anneal後氷水中でquenchを行<br />った。X線回折の結果から、全ての組成についてTi,Cr,Moがランダムに固溶したほぼ単相のbcc<br />合金が得られることを見出した。水素吸蔵放出特性について、最大水素吸蔵量はMo量に依存<br />することなく全ての組成で約1.9H/Mを、残留水素量は約0.6H/Mを示した。<br /> 第4章ではTiCrMo合金の水素吸蔵放出過程における結晶構造について述べている。X=0.05~0.30の全ての組成に対し、それぞれ水素吸蔵量の異なる最大吸蔵時(1.9D/M),中間相(1.1D/M),水素残留時(0.6D/M)の結晶構造を調べた。測定は室温で行った.X線回折の結果から、最大吸蔵時ではfcc構造、水素残留時ではbcc構造、中間相ではfcc,bcc構造の2相共存であった。水素の放出に伴いfcc構造からbcc構造へ相転移し、格子定数の僅かな変化を初めて捉えた。全ての試料について、超格子反射は観測されていないため、 Ti,Cr,Moは金属格子をランダムに占有していることが明らかとなった。粉末中性子回折を用いて水素の占有位置等を調べた。最大吸蔵時では,水素はfcc格子中のTサイトのみを占有し、 CaF<sub>2</sub>-tyPe構造を有する。水素残留時では、bcc格子中のTサイトのみを占有することが初めて明らかとなった。 Bcc相の水素の原子変位パラメーターはMo量の増加と共にかなり大きくなり、局所的な構造の乱れや変化が大きいことが示唆された。<br /> 第5章ではTiCrMo合金の水素吸蔵放出過程における局所構造について述べている。最大水素吸蔵時のCaF<sub>2</sub>-type相について、実験から得られた水素周辺の各Ti,Cr,Mo原子の配位数は、組成比から期待される平均の配位数とよく一致しておりTサイトを占有する水素周辺のTi,CI,Mo各原子の分布は平均に近いことが考えられる。水素残留時のbcc相について、実験から得られたTサイトを占有する水素周辺のTi,Cr,Mo各原子の配位数は、組成比から期待される平均の配位数と大きく異なり、Tiが偏在している。安定な水素化物を生成しやすいTiが偏在している四面体サイトに水素が残留することが明らかとなった。平均構造と局所構造の違いが、水素吸蔵放出特性に大きく影響することが示唆される。<br /> 第6章ではTiCrMo合金の第4元素の置換による水素吸蔵放出特性への効果と結晶構造について述べている。吸蔵特性の向上を目指し、Nb,Al,Zrで置換した。Nb, Zr置換の試料は、放出過程においてCaF<sub>2</sub>-tyPe構造からbcc構造へ相転移し、最大吸蔵量は約2.0 H/Mを示した。水素の占有サイトは両相共にTサイトのみであった。Nb置換は平衡圧が低下し、Zr置換ではプラトーが置換前の半分こ減少した。Al置換の試料は、最大吸蔵量が0.8 H/Mに減少し、プラトーは現れなかった。最大吸蔵時の結晶構造はbcc構造を有し、水素の占有サイトはTサイトのみである。CaF<sub>2</sub>-type構造へ相転移しないことがわかった。吸蔵特性の向上を目指し、Nb,Al,Zrで置換したが、特性の向上には至らなかった。<br /> 第7章ではTiCrV合金の水素吸蔵放出過程の結晶構造について述べている。 TiCrV合金はTiCriMo合金と同等の水素吸蔵放出特性を示す。水素吸蔵放出過程において、最大吸蔵時のCaF<sub>2</sub>-tyPe構造から水素残留時のbcc構造へ相転移し、水素は両相共にTサイトのみを占有する。これはTiCrMo合金の結果と一致している。しかし、V量の増加と共に格子膨張しているにも関わらず、水素残留時(bcc相)の水素の原子変位パラメーターは減少した。 Tiと同様にVは水素と反応して安定な水素化物を生成しやすい元素であり、 VH2(CaF<sub>2</sub>-type構造)を形成する。Tiより原子半径の小さいVが水素周辺に偏在する可能性を示唆している。<br /> 第8章は総括である。Ti-Cr-Mo合金では残留水素が高性能化の支障になっている。粉末中性子回折による結晶構造解析と中性子全散乱法による局所構造解析を併用することによって、初めて残留水素はTサイトの中で特にTiが多い4面体中に取り残されることを明らかにした。今後の材料開発において、結晶構造だけでなく局所構造の制御も考慮した設計方針が必要であることを基礎研究的な視点から示した。<br /> 付録では第一原理計算を用いてTi-Cr-Mo、 Ti-Cr-V合金の吸蔵放出特性を検討した。Mo、V置換量に対する平衡圧の変化について調べた。計算結果は実験結果が示す傾向と一致したが、計算値と実験値とのずれは大きいことがわかった。今後、実験値とのずれの原因や計算結果の信頼性等を詳細に検討する必要がある。
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値 有
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Ver.1 2023-06-20 16:00:11.028807
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