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アイテム
適応的ピア発見による非構造Peer-to-Peerシステムの効率的な問い合わせ処理に関する研究
https://ir.soken.ac.jp/records/839
https://ir.soken.ac.jp/records/839d382db00-9981-46b3-8ffb-434123ff5bb8
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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要旨・審査要旨 (369.6 kB)
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本文 (3.7 MB)
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Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||
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公開日 | 2010-02-22 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 適応的ピア発見による非構造Peer-to-Peerシステムの効率的な問い合わせ処理に関する研究 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | A STUDY ON EFFICIENT QUERY PROCESSING FOR UNSTRUCTURED PEER-TO-PEER SYSTEMS BASED ON ADAPTIVE PEER DISCOVERY | |||||
言語 | en | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec | |||||
資源タイプ | thesis | |||||
著者名 |
山田, 太造
× 山田, 太造 |
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フリガナ |
ヤマダ, タイゾウ
× ヤマダ, タイゾウ |
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著者 |
YAMADA, Taizo
× YAMADA, Taizo |
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学位授与機関 | ||||||
学位授与機関名 | 総合研究大学院大学 | |||||
学位名 | ||||||
学位名 | 博士(情報学) | |||||
学位記番号 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 総研大甲第861号 | |||||
研究科 | ||||||
値 | 複合科学研究科 | |||||
専攻 | ||||||
値 | 17 情報学専攻 | |||||
学位授与年月日 | ||||||
学位授与年月日 | 2005-03-24 | |||||
学位授与年度 | ||||||
値 | 2004 | |||||
要旨 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | blogやWiki等に代表されるオープンな協調作業環境下で共有される文書は更新頻度が高く,システムを利用する各ユーザは全文書を必要とするわけではない.これらのシステムのユーザ数およびそこで共有される文書数は増加傾向にあり,今後も注目すべきデータ共有システムの1つである.オープンな協調作業環境システムで効率的なデータ共有を行うためにはシステムのスケーラビリティの確保およびデータ更新に対して柔軟に対応可能な仕組みを導入する必要がある.そこで自己組織化に優れる自律分散型システムであるPeer-to-Peer (P2P)システムを利用することでこれらの問題を解決する.P2Pシステムと他の集中システムや分散システムと大きく異なる性質として,各ピアの自律性の高さから各ピアが接続対象を動的にかつ適応的に発見することが容易かつ自然に行うことが可能な仕組みを保持している点である.そのためシステムの自己組織化に非常に優れている.<br /> 本研究ではピア(ノード)の自律性およびシステムの柔軟性や自己組織化に優れるGnutellaやFreenetに代表される非構造P2Pシステムを用いる.非構造P2Pシステムでは,各ピアはシステム内の全ピアに対して積極的にコミュニケーションを行うのではなく,同様の嗜好であるピアに対して積極的にコミュニケーションを行い,それらのピアを動的かつ適応的に確保することが可能である.また,各ピアの嗜好や行動に変化があったとしても,その変化に柔軟に適応し,新たに積極的にコミュニケーションを行う対象を確保することも可能である.しかしながら,従来の非構造P2Pシステムでは,問い合わせ処理の非効率性が指摘されており,P2Pシステムでのデータ共有を効率的に行うためには問い合わせ処理の性能を向上させる必要がある.本研究ではシステム上の各ピアの情報および動向に着目し問い合わせ処理の効率性を向上させることを目的とする.<br /> P2Pシステムでの問い合わせ処理の処理効率を向上させるためには応答時間の向上および帯域幅消費量の低減を達成する必要がある.この問題の解決の手段として問い合わせメッセージのルーティングの方法および文書の配置方法の向上を挙げることができる.そこで本研究では,P2Pネットワーク上の各ピアが適応的にそのピアと同じ嗜好であるピアを発見可能である仕組みを提案する.この仕組みを用いると,同じ嗜好であるピアに対して積極的に問い合わせメッセージを送信するルーティング,およびそのようなピアに対して文書の複製を配置する仕組みを提供することが可能になる.<br /> 問い合わせメッセージのルーティングの目的はより少ない問い合わせメッセージで問い合わせを終了させることである.ルーティングの性能向上のためにはその指標を与える必要がある.本研究ではその指標としてピアの有用度を導入し,各ピアはこれを利用して動的にP2Pネットワーク上にリンク(長距離リンク)を形成する.この仕組みにより,ネットワーク上の遠くに位置するピアに対しても直接問い合わせメッセージを送信することが可能になる.ピアの有用度はそのピアが所有する文書の有用度によって決定する.文書の“有用度”は文書の参照回数および文書の更新からの経過時間によって決定する.ピアの情報を維持管理するための仕組みが必要であり,ピア情報を格納するための分散インデックスであるDirect Index (DI)を提案する.システム上の各ピアはDI内のピア情報を伝播させ,インデックス更新メッセージを受信したピアはその内容に応じてそのDIを更新させることで他のピアを動的に発見する.問い合わせ処理を行う場合,各ピアは適応的に長距離リンクを形成し,問い合わせメッセージをルーティングさせる.インデックス更新を行う場合,各ピアはそのDI内の情報を更新し,インデックス更新メッセージを伝播させる.DIを用いたインデックス更新では,文書の追加や更新等の個々の文書の情報の変化はその文書を所有するピア内では即時反映するが,他のピアに対しては敏感に反映させない.インデックス更新メッセージを受け取ったピアはそのメッセージがそのピアのDI内の情報を変化させない場合,インデックス更新を停止するためである.インデックス更新の頻度を抑えることが可能になるため,インデックス更新のコストを低減することが可能になる.<br /> P2Pシステムでは各ピアのネットワークへの接続状況は頻繁に変化させる.そのために,発見困難な文書やシステムから喪失してしまう文書が存在してしまう.そこで本研究では文書の複製を行う.文書複製のために,本研究では,複製の数をピアごとに動的に決定し,複製対象となる文書をその所有者であるピアが動的に決定する.各ピアはそのピアが生成できる複製の数をそのピアの有用度とその隣接ピアの有用度から相対的に決定する.複製する文書の決定は文書の有用度とその文書の既存の複製数に従う.有用度が高いものほど複製の対象となりやすいが既存の複製の数によってその文書の複製を抑制する方針である.文書複製を行う場合,複製の配置の対象を決定する必要がある.そのために,本研究では,動的にピアグループを形成し,そのピアグループに属するピアに対して複製を配置する手法を提案する.ピアグループの形成の方針はあるピアと関連するピアを発見し,それらのピア集合でグルーピングを行う.ピア間の関連を決定する方法がそれぞれのピアグループ形成の方針で異なる.<br /> 提案する分散インデックスおよび文書複製手法を評価するためにシミュレーションを行い,その効果を示し,提案した各手法の特色を示している.その結果,本研究での問い合わせメッセージのルーティングおよび文書複製の手法は既存の非構造P2Pシステムでの手法と比較して,ネットワークへのダイナミクスへ柔軟に対応し,帯域幅消費量の低減だけではなく,問い合わせ処理の応答時間の向上をも達成することが可能であった.本研究でのアプローチは非構造P2Pシステムの特徴であるシステムの自己組織化および柔軟性の特徴を失うことがなかった.さらに本研究での手法は従来の非構造P2Pシステムでの手法と異なる点は,各ピアが積極的にコミュニケーションを行う対象を単に隣接するピアだけではなくスケーラブルに選択することを可能にすることである.そのため,本研究で提案した適応的なピア発見を可能にした分散インデックスおよび複製配置の方法は問い合わせ処理の向上への寄与に有効な手段であることが分かった. | |||||
所蔵 | ||||||
値 | 有 | |||||
フォーマット | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | application/pdf |