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アイテム
Studies on localization mechanisms of the maternal pos-1 mRNA in Caenorhabditis elegans embryos
https://ir.soken.ac.jp/records/1028
https://ir.soken.ac.jp/records/1028fc7b5602-40fe-40f6-8de5-61167dd4de02
名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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要旨・審査要旨 (422.2 kB)
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Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||
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公開日 | 2010-02-22 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | Studies on localization mechanisms of the maternal pos-1 mRNA in Caenorhabditis elegans embryos | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | Studies on localization mechanisms of the maternal pos-1 mRNA in Caenorhabditis elegans embryos | |||||
言語 | en | |||||
言語 | ||||||
言語 | eng | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec | |||||
資源タイプ | thesis | |||||
著者名 |
野口, 浩毅
× 野口, 浩毅 |
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フリガナ |
ノグチ, コウキ
× ノグチ, コウキ |
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著者 |
NOGUCHI, Koki
× NOGUCHI, Koki |
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学位授与機関 | ||||||
学位授与機関名 | 総合研究大学院大学 | |||||
学位名 | ||||||
学位名 | 博士(理学) | |||||
学位記番号 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 総研大甲第1057号 | |||||
研究科 | ||||||
値 | 生命科学研究科 | |||||
専攻 | ||||||
値 | 18 遺伝学専攻 | |||||
学位授与年月日 | ||||||
学位授与年月日 | 2007-03-23 | |||||
学位授与年度 | ||||||
値 | 2006 | |||||
要旨 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 多くの多細胞生物において、受精直後の初期発生は主として母性遺伝<br />子によって制御されている。母性遺伝子の産物は母性mRNAや母性タンパク質の<br />形で卵母細胞に蓄えられ、特定の時期に、特定の割球で機能を発現して個々の<br />細胞に独自の性質を与える。この母性遺伝子の時空間的発現制御機構の一一つと<br />してmRNAの局在化が多くの動物で観察されており、母性遺伝子の発現制御上、<br />重要な働きをしている事が示唆されているが、その詳細な機構については不明<br />な点が多い。<br /> 本研究では線虫の母性mRNAであるpos-1mRNAの局在化機構の解明を<br />目指した。母性胚性致死遺伝子であるpos-1遺伝子のmRNAは卵母細胞内には一<br />様に分布するが、受精後第一卵割中に後極へ局在化を始める。線虫では生殖細<br />胞系譜へ局在化する母性mRNAが他にも知られているが,それらmRNAの多くは4<br />細胞期以降に局在を開始しており,pos-1mRNAの局在にはそれらとは異なる独<br />自の制御機構が働いている事が期待される。また、pos一1タンパク質はpos-1<br />mRNAの局在開始と同じ時期に発現し始め、その発現が後極に局在していること<br />から、pos-1m剛Aの局在はpos-1タンパク質の局在をも制御している事が期待<br />される。<br /> 本研究を始めるにあたり、まず10一15匹程度の線虫を対象とした再現<br />性の高い少数胚in site hybridizationのプロトコルを確立した。本研究では<br />RNAを顕微注入した個体等、ごく少数のサンプルを解析したため、少数の胚を再<br />現性良く染色出来るin site hybridizationのプロトコルの確立は必要不可欠<br />であった。<br /> 続いて、シス因子解析のために内在性pos-1mRNAの局在パターンを再<br />現出来るin vivo assay系を構築する事にした。このn vivo assay系として,<br />まずin vitroで合成したレポーターRNA(タグ配列と検討対象の3'UTRなど遺<br />伝子配列を含む)を顕微注入し、その後の局在パターンをin site hybridization<br />で調べる方法を試みた。この結果、レポーターRNAはpos-1の3'UTR依存的に分<br />解されるという意外な現象を見出した。レポーターRNAの分解はpos-1 3'UTR<br />に特異的な現象で、また、レポーターRNAの分解はNMD経路に依存しなかった.<br />これらの結果と、レポーターRNAの分解がpos-1mRNAの局在化や翻訳が開始す<br />る1細胞期中に起こる事から、レポーターRNA分解活性は内在性pos-1mRNAの<br />転写後調節の一端を反映している事が示唆されたが、しかし、胚全体で1細胞<br />期に分解される点は内在性pos-1mRNAの挙動と違っており,この系では内在性<br />pos-1mRNAの局在パターンを再現出来なかった。<br /> 次にin vivo assay系として試したのが、形質転換体にタグ配列とpos-1<br />配列の融合mRNAを発現させ、その局在パターンをin site hybridizationで調<br />べる方法である。通常、線虫で外来遺伝子を母性発現させる事は困難なため,<br />まず、外来遺伝子を母性発現させる事に適した形質転換法のbiolistic<br />transformation法を習得した。また、biolistic transformation法は効率が悪<br />く,時間がかかる事で知られていたが、条件検討を行い、世界的に見ても非常<br />に高い効率で形質転換体を獲得出来る条件を見つけた。さらに、初期胚でmRNA<br />の存在量が多い事が知られているpos-1遺伝子のpromoterを利用した、発現量<br />の多い母性発現用プラスミドを開発し、従来の発現プラスミドでは発現量の少<br />なさから不可能だった,内在性pos-1mRNAの局在パターンの再現を可能にした。<br />以上の技術開発を行った後,形質転換体を用いる方法が内在性のpos-1mRNAの<br />局在パターンを再現出来るか調べるため、GFP::pos-1 3'UTR融合mRNAを発現<br />する形質転換体を獲得したところ、GFP融合mRNAは2細胞期には生殖細胞系譜<br />へ局在化しており、この系では内在性pos-1 mRNAの局在パターンを再現出来る<br />事が分かった。その後の解析で、GFP融合mRNA上の他の配列(SL1、pos-1 5'UTR,<br />GFP、3'Linker配列)にはGFP融合mRNAの局在化に十分な活性が無い事、pos-1<br />3'UTR配列はGFP融合mRNAの局在化に必要な事が分かった。以上の結果から、<br />この形質転換を用いる方法がin vivo assay系としてpos-1mRNAの局在化活性<br />の評価に使える事が分かった。また、pos-1mRNAの局在化において3'UTR配列<br />が主要な制御配列として働いている事が強く示唆された。<br /> そこで、次にこのin vivo assay系を用いてpos-1 3'UTRによる局在<br />化制御機構についてくわしく調べる事にした。pos-1 3'UTRに対してdeletion<br />解析を行った結果、3'UTRの後半122ntを欠失させると局在化活性が失われる<br />事、前半140ntを欠失させても内在性pos-1mRNAと同様に局在化する事が分か<br />った。<br /> 更に比較ゲノム科学的な観点からもpos-1 3'UTRを解析した。近縁線<br />虫のC.briggsaeとC.elegansの間ではpos-1 3'UTR配列が保存されている<br />事が知られており、C.briggsaeの3'UTRもmRNAの局在化活性を示す事が期待<br />された。そこで、C.briggsaeの内在性pos-1mRNAの局在について調べた所、<br />C.briggsaeにおいてもpos-1 mRNAはC.briggsae同様・生殖細胞系譜へ局在化<br />している事が分かった。また、C.briggsaeにGFP::cb pos-1 3'UTR融合mRNA<br />を発現させた所,この融合mRNAはC.briggsaeの内在性pos-1mRNA同様の局在<br />パターンを示した。この事はC.elegansとC.briggsaeの間で,pos-1mRNAの<br />局在化シス因子が保存されている事を強く示唆している。C.elegansにおいて<br />mRNAの局在に必要な事が分かった3'側の122ntの領域には種間で完全に保存<br />された30ntの配列が存在しており、この配列内にmRNA局在化制御のシス因子<br />が存在する事が期待される。<br /> トランス因子については、母性致死、母性不妊変異体の内、RNA結合タ<br />ンパク質をコードする事が知られているものを対象とした小規模なスクリーニ<br />ングを行い、mex-5,mex-5;mex-6変異体で初期胚におけるpos-1mRNAの局在<br />が異常になる事が分かった。初期胚において、MEX-5タンパク質はpos-1遺伝<br />子産物とは逆に体細胞系譜へ局在化する。この時期、体細胞系譜ではpos-1<br />mRNAが分解されており、MEX-5タンパク質はpos-1 mRNAの分解を直接,又<br />は間接的に制御してpos-1mRNAを局在させていると考えられる。<br /><br /> | |||||
所蔵 | ||||||
値 | 有 |