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  1. 020 学位論文
  2. 数物科学研究科
  3. X1 放射光科学専攻

高時間分解能X線回折法によるシリコン単結晶のパルスレーザーアニール過程の研究

https://ir.soken.ac.jp/records/1261
https://ir.soken.ac.jp/records/1261
eebebe12-fd1c-412c-a975-26c2204e3360
名前 / ファイル ライセンス アクション
甲58_要旨.pdf 要旨・審査要旨 / Abstract, Screening Result (318.3 kB)
甲58_本文.pdf 本文 (2.7 MB)
Item type 学位論文 / Thesis or Dissertation(1)
公開日 2010-02-22
タイトル
タイトル 高時間分解能X線回折法によるシリコン単結晶のパルスレーザーアニール過程の研究
タイトル
タイトル Study of pulsed-laser annealing process of silicon using time-resolved X-ray diffration
言語 en
言語
言語 jpn
資源タイプ
資源タイプ識別子 http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec
資源タイプ thesis
著者名 小島, 繁

× 小島, 繁

小島, 繁

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フリガナ コジマ, シゲル

× コジマ, シゲル

コジマ, シゲル

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著者 KOJIMA, Shigeru

× KOJIMA, Shigeru

en KOJIMA, Shigeru

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学位授与機関
学位授与機関名 総合研究大学院大学
学位名
学位名 博士(工学)
学位記番号
内容記述タイプ Other
内容記述 総研大甲第58号
研究科
値 数物科学研究科
専攻
値 X1 放射光科学専攻
学位授与年月日
学位授与年月日 1993-09-30
学位授与年度
値 1993
要旨
内容記述タイプ Other
内容記述 新しい半導体プロセス技術という位置付けで、パルスレーザーの半導体プロセス<br />への応用研究が盛んであり、エキシマレーザーを用いた露光プロセス等の一部は、既に生<br />産現場にも導入されている。今後は、レーザ-CVD、レーザーエッチング、レーザー<br />ドーピング、レーザー酸化及び窒化、回復アニールおよび再結晶化アニール等といった<br />レーザーを用いた低温化プロセスも実用化されるであろう。<br /> レーザーを使う利点として、(1)雰囲気に依らない、(2)局所的処理、(3)短時間処理、<br />(4)基板のダメージを小さくてきる、(5)プロセスの単純化、等があげられているが、多<br />くの場合、パルス的なレーザー照射が行われ、温度上昇を伴うので熱歪みが生じる。と<br />ころが、基板の温度上昇、等をナノ秒の時間オーダーで、厚さ10nmから1μm程度で、<br />その場観察する有効な手段が無く、パルスレーザー処理後の試料の状態の観察や数値計<br />算に頼ってきた。半導体基板の温度上昇、特にデバイスを作製する表面層の温度上昇及<br />び歪みを正確に把握することは、パルスレーザーを半導体プロセスに応用する上で大事<br />なことになる。<br /> 特に、現在のMOSトランジスタのゲート酸化膜厚は、10nm程度であり、今後さらに<br />高密度化と共に薄くなる傾向にあるから、酸化膜厚と同程度の深さの層での温度上昇を<br />測定することは、今後のパルスレーザーの半導体プロセスへの応用を考え、将来の見通<br />しを知るうえで、非常に重要である。<br /> 本研究では、25nsの時間分解能の時間分割X線回折法を開発し、かつX線の侵入深さ<br />を制御して、パルスレーザー照射下の結晶表面及び内部での格子歪みを観察し、結晶温<br />度の上昇を見積った。<br /> X線は、波長や非対称反射等の選択で侵入深さを変えることができ、表面近傍の測定<br />が可能である。また、全反射条件下の表面X線回折を用いれば、X線の侵入深さを試<br />料表面層わずか数10nmの大きさにすることも可能であり、通常の方法では困難な部分<br />からの情報が得られる。<br /> 本研究では、高時間分解能の時間分割測定法として、TACを用いた方法とMCSを用い<br />た方法を開発した。MCSを用いた方法では、同じ角度位置での時間の推移に対する回折<br />強度変化を調べられるが、いまのところ時間分解能は、200nsである。TACを用いた方<br />法では、ロッキングカーブの強度変化を調べるのに向いており、時間分解能も25nsと高<br />時間分解能が実現できる。<br /> 通常のBragg反射においては、試料の配置が対称反射や非対称反射の場合、シリコン<br />に対する可視パルスレーザー光の侵入深さとX線の消衰距離は、ほぼ同じオーダーの1<br />μm前後なので、深さ方向の温度分布を観察できる。skew diffraction配置を用いた表面X<br />線回折法では、X線の侵入深さを数10nmまで浅くすることができ、表面温度の見積り<br />が可能となる。<br /> これらの光学配置を用いて時間分割測定を行うことにより、以下の結果が得られた。<br />非対称Bragg反射を用いた表面近傍の測定では、(1)低角側での強度の増大(2)ピーク<br />シフト(3)半値幅の増大が観察された。半値幅の増大は、観察している層に湿度勾配と測定<br />している時間幅のなかでの温度変化があることを示しており、その後の半値幅の回復は、<br />X線で観察している層の温度が均一になる過程を示している。また、パルスレーザー照<br />射直後の低角側での強度の増大は、表面層の急激な温度上昇に対応しており、ピークシ<br />フトは、観察している層の平均温度が室温よりも高いことに対応している。<br /> 表面に対して斜めの反射面を用いた表面X線回折での時間分割測定において、侵入深<br />さが0.95μmと深く表面近傍を観察している場合、パルスレーザー照射後に、ピーク強<br />度の減少、低角側の副ピーク、およびピークシフトが観察された。侵入深さは同程度で<br />あるが、通常のBragg反射を用いた時間分割測定よりも大きな変化が観察された。この<br />理由は、通常のBragg反射では、消衰距離を分散面の最短距離で定義しているので、<br />Braggピークから外れるに従って深く結晶内部にX線は侵入する。skew diffraction配置の<br />場合は、回折が起こると、回折の起きていない場合の侵入深さよりも消衰距離が短くな<br />るので浅い部分を観察していることになる。このために、skew diffraction配置のほうが<br />感度が良くなる。<br /> 侵入深さが75nmと浅い場合の時間分割測定から、ピーク強度の減少、半値幅の増大、<br />ピークシフトが観察された。レーザー照射後50nsの測定結果におけるピークシフトから、<br />極表向(75nm以下)の平均温度上昇を210℃と見積ることができた。<br /> 本研究で行ったskew diffraction配置を用いた表面X線回折法での高時間分解能の時間<br />分割測定は、初めての試みであり、パルスレーザー照射下の表面平均温度上昇が初めて<br />実験的に見積られた。評価の糸口がつかめたので、この分野の研究が活発になると考え<br />る。
所蔵
値 有
フォーマット
内容記述タイプ Other
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Ver.1 2023-06-20 14:39:18.934256
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