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  1. 020 学位論文
  2. 生命科学研究科
  3. 20 生理科学専攻

Somatosensory evoked magnetic fields following stimulation of the tongue in humans

https://ir.soken.ac.jp/records/1452
https://ir.soken.ac.jp/records/1452
e983a233-dce4-4d7a-8521-3ab03ea8e12e
名前 / ファイル ライセンス アクション
甲1258_要旨.pdf 要旨・審査要旨 (299.7 kB)
Item type 学位論文 / Thesis or Dissertation(1)
公開日 2010-03-24
タイトル
タイトル Somatosensory evoked magnetic fields following stimulation of the tongue in humans
タイトル
タイトル Somatosensory evoked magnetic fields following stimulation of the tongue in humans
言語 en
言語
言語 eng
資源タイプ
資源タイプ識別子 http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec
資源タイプ thesis
著者名 坂本, 貴和子

× 坂本, 貴和子

坂本, 貴和子

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フリガナ サカモト, キワコ

× サカモト, キワコ

サカモト, キワコ

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著者 SAKAMOTO, Kiwako

× SAKAMOTO, Kiwako

en SAKAMOTO, Kiwako

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学位授与機関
学位授与機関名 総合研究大学院大学
学位名
学位名 博士(理学)
学位記番号
内容記述タイプ Other
内容記述 総研大甲第1258号
研究科
値 生命科学研究科
専攻
値 20 生理科学専攻
学位授与年月日
学位授与年月日 2009-03-24
学位授与年度
値 2008
要旨
内容記述タイプ Other
内容記述 舌とは、単に味覚を検知するだけではなく、咀嚼の際の食塊の移動や、嚥下、発音、歯列の維持等、様々な機能を持つ臓器である。舌がこれ程多様な機能を持ち得る理由は、舌が軟組織で構成された、筋性臓器であるからに他ならない。敏感な触覚と味覚を持ち、形態や容積を自在に変化させながら行う様々な動作を可能にするため、舌にはその機能に応じて、複数の神経が走行する。特に味覚と知覚は前方2/3と後方1/3で異なった神経支配を持ち、中でも知覚は、前方2/3が三叉神経支配なのに対し、後方1/3は舌咽神経が支配している。では舌の体性感覚について、一次体性感覚野における応答部位はどこであるかというと、1937年ペンフィールドとボールドレイらの研究によって、すでに詳細な位置については解明されており、舌領域は手や足と同様に広範囲に及ぶことが判明している。しかし脳の活動を知る上で大切なのは、部位だけではない。これまで舌の一次体性感覚野における潜時や応答半球特性について検討した先行研究はいくつかあるものの、統一見解はこれまで得られていなかった。またヒト舌二次体性感覚野における、舌応答部位の位置や反応潜時などから舌の特性を検討した例は皆無である。理由として、これまで舌の体性感覚誘発脳反応を計測するにあたり、舌の解剖学的位置が脳と近接していることや、絶えず湿潤環境にあること、刺激装置の維持固定が困難であること、また特に舌後方は嘔吐反射を誘発し易い、などといった数々の問題が挙げられる。今回本研究は、これらの問題を新しい電極と口腔内装置を開発・作成することで解消した上で、2つの実験を行った。実験1の目的は、舌前方と後方の、一次体性感覚野における最初期応答時間の解明と、半球間差の検討とし、実験2の目的は、舌の前方と後方、手、足それぞれの、二次体性感覚野における脳反応の比較とした。実験を遂行するにあたり、被験者個人の口腔内装置を作成した。この装置はシリコン製で無味無臭、適度な硬度を有し、電極を固定するだけではなく、被験者の顎位を維持・固定することが可能である。また電極は同心円電極を作成し、外筒をプラス極、内芯をマイナス極とすることで、口腔内における電流の拡散を防止した。実験1では、これらの装置を用いて舌の左右前方、後方をそれぞれLA、LP、RA、RPとし、計4箇所刺激した。実験2では、同じ装置を用いて舌LA、LPに刺激提示を行い、そして手は左側正中神経、足は左側脛骨神経に電気刺激を用いて刺激提示を行った。また計測装置は、Neuromag社製306チャンネルの脳磁場計測器(Magnetoencephalography: MEG)を用いて計測を行った。<br /> 実験1の結果、一次体性感覚領域における最初期応答時間は、対側半球にて約19ミリ秒、同側半球において約20ミリ秒であった。また描出された波形には、最初期応答から合計6つのピークが存在し、それぞれのピークを1Mから6Mと名付け検討を行ったところ、刺激対側半球と同側半球の潜時が1~3Mまでは約1~3ミリ秒しか違いが無いのに対し、4M以降は刺激対側半球の潜時が、同側半球の潜時に比べ、約10ミリ秒も速い結果となった。刺激応答半球は、刺激の提示部位に関わらず両側性の投射を示し、また舌後方刺激時の脳活動は、前方と比較しても一時体性感覚野においては明瞭な違いは得られなかった。今回の結果から、舌体性感覚刺激に対する一次体性感覚野への刺激投射は、両側性の投射を示すことが分かった。これは対側半球へ体性感覚処理された刺激が脳梁を介して同側半球へ投射される、手や足とは投射形態が異なることを示している。そしてこの結果に4M以降の磁場強度の変化と、半球間の潜時の変化を加えて考察すると、最初期応答から3Mまでは両側性の投射が見られるが、4M以降は手足と同様、脳梁を介した投射が新たに加わるのではないかと考えられる。<br /> 実験2の結果、舌の前方と後方の磁場強度や潜時に有意差はなく、また舌の領域は手や足と比較したところ、最も外側、前方、下方に位置することが分かり、二次体性感覚野における舌領域を確認することが出来た。この結果から、一次体性感覚野にホムンクルスがあるのと同様、二次体性感覚野においても体部位再現性があると考えられる。また刺激応答潜時は、刺激対側半球が刺激同側半球より約10ミリ秒早い結果となり、これは脳梁を介した伝達によって、潜時に遅れが出ることが原因であると考えられる。<br /> 以上より、ヒト舌一次体性感覚野の実験から、画期的な刺激装置を作成したことで、舌の一時体性感覚野における応答潜時と左右半球間差が解明され、舌の後方刺激時の体性感覚誘発磁場測定に成功した。そしてヒト舌二次体性感覚野の実験から、世界で初めて、ヒトの二次体性感覚野における舌の応答部位が解明された。この結果を踏まえ、今後は刺激装置を応用することで、歯牙や頬粘膜、そして咽頭のさらに奥の体性感覚刺激時の脳反応の測定や、さらには咀嚼機能が脳の高次機能へ及ぼす影響についての検討へと発展させていきたいと考える。
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値 有
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Ver.1 2023-06-20 16:04:01.204810
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