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  1. 020 学位論文
  2. 物理科学研究科
  3. 10 核融合科学専攻

核融合用Nb3Al導体及びコイルの高性能化に関する研究

https://ir.soken.ac.jp/records/2159
https://ir.soken.ac.jp/records/2159
627873bd-dd7c-4024-b7b8-51861269f1f2
名前 / ファイル ライセンス アクション
甲1374_要旨.pdf 要旨・審査要旨 (369.5 kB)
Item type 学位論文 / Thesis or Dissertation(1)
公開日 2011-06-03
タイトル
タイトル 核融合用Nb3Al導体及びコイルの高性能化に関する研究
言語
言語 jpn
資源タイプ
資源タイプ識別子 http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec
資源タイプ thesis
著者名 和田山, 芳英

× 和田山, 芳英

和田山, 芳英

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フリガナ ワダヤマ, ヨシヒデ

× ワダヤマ, ヨシヒデ

ワダヤマ, ヨシヒデ

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著者 WADAYAMA, Yoshihide

× WADAYAMA, Yoshihide

en WADAYAMA, Yoshihide

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学位授与機関
学位授与機関名 総合研究大学院大学
学位名
学位名 博士(工学)
学位記番号
内容記述タイプ Other
内容記述 総研大甲第1374号
研究科
値 物理科学研究科
専攻
値 10 核融合科学専攻
学位授与年月日
学位授与年月日 2010-09-30
学位授与年度
値 2010
要旨
内容記述タイプ Other
内容記述 本研究は、核融合装置に使用する高磁場・大型超伝導マグネットの実証と実現に向けて、
金属系超伝導体の中で最も高臨界特性に優れたNb<small>3</small>Alを研究対象に、その材料合成、線材
化、コイル化の各フェーズにおける実験実証と基礎データの取得、および高性能化に関す
る一連の研究成果を総括したものである。

第1章 序論
 核融合炉の研究背景、及びこれら機器に使用される超伝導機器の概要と特長を述べると共に、本研究の目的が核融合炉の設計製作に適用できるNb<small>3</small>Alの高性能化とその指針を得
ることであることを記載。

第2章 Nb<small>3</small>Al材料の基礎特性
  Nb<small>3</small>Alの材料学的な特徴と超伝導特性に関する一般的な知見を記載した。またNb<small>3</small>Alの高特性を実現できる非平衡プロセスで作製した粉末の超伝導特性、及びこの粉末を原料とした線材化を検討した。その結果、メルトスピニング法、プラズマ溶射法、遠心噴霧法、メカニカルアロイング法により、非平衡な過飽和固溶体を得ることができた。これを熱処理すると超伝導A15相が析出し、臨界温度は約18Kであった。非平衡粉末を用いて金属シース充填法による線材化を試みたが、線材の長手方向の均質性に課題が残された。

第3章 Nb<small>3</small>Al素線の基礎特性
  核融合用の超伝導コイルは大型であるため、その線材には超伝導特性のみならず工業規模での量産性、長尺均一性、熱処理の簡便性等が要求される。本章では、Nb<small>3</small>Alの線材化手法として、実用性の高い拡散反応型のジェリーロール法を取り上げ、その高性能化の指針を明確化した。&#9312;超伝導相の微細組織は、結晶粒径が100nm以下で、Al濃度が25at%に近いこと。これを拡散反応で得るにはAlの層厚を100nm以下に薄くすることが必要である。&#9313;線材化手法がジェリーロール法と異なる複合加工法においても、高性能化の指針は上記と同様であった。その他、&#9314;超伝導状態を安定化するためのマトリックス材の残留抵抗比が結合損失低減のためのCrめっきで低下することやその比抵抗の磁場依存性がKohlerプロットで推定できること、&#9315;コイル設計に必要な素線の温度-磁界-電流密度の三次元臨界特性がKramer則を適用することで、計算推定できることを明らかにした。

第4章 Nb<small>3</small>Al素線の曲げひずみ負荷
 大型コイルの製作に際しては、熱処理炉をできるだけ小型化する観点から、線材を小型形状で熱処理(超伝導化合物を生成)した後に実機形状に巻線をするReact & wind法の適用が必要となる。本章では、機械的に脆弱な超伝導線材を巻線加工(特に曲げ)する際の許容ひずみ等の設計データを取得すべく、素線に曲げひずみを負荷させて臨界電流の変化を検討した。その結果、曲げひずみを受けたNb<small>3</small>Al素線(フィラメント36μm)の臨界電流低下は、10% (ε=1.0%)、15%(ε=1.4%)であり、(Nb,Ti)3Sn素線より耐曲げひずみ性に優れていた。

第5章 Nb<small>3</small>Al強制冷却導体と曲げひずみ負荷
  核融合用の超伝導導体には、大電流・高磁場・高電圧の通電条件を満足する電気特性と、強大な電磁力を支持する機械的特性を併有することが必要である。本章では、これら要求を満足できる導体構造として、超伝導素線を多数本撚り合わせた撚線ケーブルを金属管の内部に配置したケーブル・イン・コンジット型を対象として、縮小サイズ(36本)の導体製作とその基礎特性、及び曲げひずみ負荷の影響を実験評価し、曲げ特性が素線とほぼ同様であることを明らかにした。
第6章 コイル励磁におけるNb<small>3</small>Al素線のひずみ負荷
超伝導素線の臨界電流に及ぼす繰り返しひずみの影響を従来の機械試験でなく、電磁力起因により超伝導フィラメント部へ直接負荷させる新しい実験手法を用いて、Nb3Al試料の繰り返しひずみの影響を検討した。その結果、Nb<small>3</small>Al素線の疲労特性に関する基礎データを取得すると共に、超伝導フィラメントが疲労破断した亀裂進展の破面を初めて確認した。

第7章 Nb<small>3</small>Al強制冷却コイル
 核融合用の大型コイル製作に向けた要素実験として、上述の強制冷却導体や曲げ加工の研究成果を用いて縮小サイズのNb<small>3</small>Al強制冷却コイルを世界で初めて製作評価し、超臨界圧Heを強制循環させた冷却条件で通電特性や超伝導安定性の基礎実験を実施した。本章では、強制冷却コイルの概要、強制冷却試験及び安定性の実験結果を記述した。

第8章 Nb<small>3</small>Al強制冷却導体の接続
 大型コイルシステムの組立てにおいて、導体相互を接続する要素技術は重要である。本章では、強制冷却導体をラップ接続させた基礎実験を実施し、接続抵抗を推定できるデータを取得すると共に、ITER Nb<small>3</small>Alインサートの導体接続部の構造を検討した結果を記載した。

第9章 結論
  上述のごとく、Nb<small>3</small>Al超伝導材料を対象として、金属化合物を作製評価する材料フェーズから、ITER Nb<small>3</small>Alインサートに代表される強制冷却型の大型コイルを製作実証するフェーズにいたるまでの、各フェーズにおいて実施した実験と計算により、ヘリカル型核融合炉へ適用できるNb<small>3</small>Alコイルの設計指針が得られた。
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値 有
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Ver.1 2023-06-20 15:55:16.587298
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