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Neoclassical Transport Theory for the Near-Axis Region of Tokamaks
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名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||
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公開日 | 2010-02-22 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | Neoclassical Transport Theory for the Near-Axis Region of Tokamaks | |||||
タイトル | ||||||
言語 | en | |||||
タイトル | Neoclassical Transport Theory for the Near-Axis Region of Tokamaks | |||||
言語 | ||||||
言語 | eng | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec | |||||
資源タイプ | thesis | |||||
著者名 |
佐竹, 真介
× 佐竹, 真介 |
|||||
フリガナ |
サタケ, シンスケ
× サタケ, シンスケ |
|||||
著者 |
SATAKE, Shinsuke
× SATAKE, Shinsuke |
|||||
学位授与機関 | ||||||
学位授与機関名 | 総合研究大学院大学 | |||||
学位名 | ||||||
学位名 | 博士(学術) | |||||
学位記番号 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 総研大甲第672号 | |||||
研究科 | ||||||
値 | 数物科学研究科 | |||||
専攻 | ||||||
値 | 10 核融合科学専攻 | |||||
学位授与年月日 | ||||||
学位授与年月日 | 2003-03-24 | |||||
学位授与年度 | ||||||
2002 | ||||||
要旨 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 磁場閉じ込めプラズマの輸送現象を解析する上で、新古典輸送理論(Neoclassical<br />trans-port theory)はトーラス状の磁場配位における荷電粒子の衝突拡散による輸送現象を記述する重要な理論である。トカマクにおける新古典輸送理論はその研究の初期から詳細な研究がなされ、ほぼ完成されたものとして考えられていたが、近年になって従来の新古典輸送理論が適用できないようなパラメーター領域での実験が行われるようになり、理論の拡張の必要性が求められている。<br /> 特に、負磁気シアー配位放電に伴う閉じ込め改善モードでは、プラズマ中心の磁気軸近傍で高イオン温度、かつ安全係数q値の高いプラズマが維持できるようになったが、この場合プラズマ中のイオン粒子軌道の小半径方向の軌道幅は大きく広がる。従来の新古典理論は軌道幅を無視した粒子軌道をもとに解析した局所輸送解析であり、軌道幅が大きくなる磁気軸近傍では理論の前提条件が破られる。実際、いくつかの負磁気シアー配位の実験において観測されるイオン熱伝導率は、プラズマにおける最低レベルの輸送を記述する新古典輸送の理論値よりも磁気軸近傍で低くなっている。<br /> 本研究では、磁気軸近傍の粒子軌道幅の有限性を正しく反映させた新古典輸送理論を従来とは異なるアプローチで構築し、これを応用してイオン熱伝導率の数値計算を行った。研究内容は大きく次の3つに分かれる。<br /><br />1. 輸送解析の基礎となる、磁気軸近傍の粒子軌道について詳細な解析を行った。この領域では、従来のBanana軌道、Passing軌道という単純な2分類では記述できない、比較駒軌道幅の大きい特徴的な粒子軌道(いわゆるPotato軌道)が現れる。それらの粒子の存在を考慮すると磁気軸近傍の新古典輸送理論は大きく修正されるであろうことが示された。<br /><br />2. 1.で調べた特徴的な粒子軌道の効果を輸送理論に取り込むために、従来のEuler的記述とは異なる、Lagrange的記述に基づく輸送理論を磁気軸近傍へ適用した。この手法は無衝突極限における粒子軌道に沿っての3つの運動の恒量(エネルギーε、磁気モーメントμ、平均磁気面位置<ψ>)で記述されたドリフト運動論方程式を基に輸送方程式を導出する。最終的に輸送係数は個々の粒子の軌道に沿っての平均値を積分する形で求められるので、有限軌道幅の効果を正しく含んだ定式化になっている。<br /><br />3. Lagrange的新古典輸送理論を用い、磁気軸近傍の新古典イオン熱伝導率を数値シミュレーションによって計算した。計算においては、1.で調べた磁気軸近傍の粒子軌道を正しく反映させた。その結果、磁気軸近傍のPotato軌道の現れる領域では、熱伝導率は従来の理論値よりも低くなり、実験で観測される傾向を説明できることが分かった。また、計算においてはMPI(Message Passing Interface)を用いた並列計算を行うという先駆的な計算技法を用いた。<br /><br /> 本研究の新しい点は、有限軌道幅効果を含めた定式化に有効であると考えられていたLagrange的記述に基づく輸送理論を、初めて具体的計算に用いることができる形に発展させたことである。具体的にはまず、解析的に扱いやすくかつ輸送現象を考える上で本質的な、運動量保存性を保証するモデル衝突項を導入した。これによって、ローレンツ近似を用いた以前のLagrange的輸送理論では不十分だった同種粒子衝突による輸送が正しく評価できるようになった。また、数値計算する上で必須となる運動の恒量の空間(ε,μ,<ψ>)のヤコビアンの解析表現を初めて導出し、解析的に積分範囲を表現できない速度空間(ε,μ)内での積分を、モンテカルロ積分法を用いて正しく評価するなど、単に理論解析にとどまらずその具体的な応用方法まで示した。<br /> 本研究のLagrange的定式化は磁気軸から離れたところでは従来のEuler的な新古典輸<br />送理論を再現する形になっており、磁気軸に近づくにつれどのように有限軌道幅効果が新古典輸送に影響するか、定量的に調べることが可能である。その結果イオン熱伝導率の磁気軸近傍での減少が、負磁気シアー配位によってポテト軌道幅が広がるのにつれてより広範囲で見られるという依存性を発見することに成功した。従って、近年注目されている負磁気シアー配位における新古典輸送を考える上では、本研究のように有限軌道幅を考慮した取り扱いが非常に重要であることが示された。<br /> また、Lagrange的記述に基づく輸送理論の有効性を初めて実証したことで、今後この手法がプラズマ中の非局所的な輸送現象の解析にさらに応用され得る道筋を開いたという点において、非常にインパクトのある研究成果になったと言える。 | |||||
所蔵 | ||||||
値 | 有 | |||||
フォーマット | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | application/pdf |