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高輝度電子源の開発でカソードからの引出電界強度の増大は、最大引出電荷量の増加、空間電荷効果によるエミッタンス増加の抑制に有効である。マクロパルス幅がμsec程度のDC電子銃の場合、その電界強度は放電現象により10Mv/m程度である。電界強度を上げる方法として、1980年代に高周波電子銃が考案された。Sバンドの高周波電子銃の場合、最大引出電界強度100Mv/m以上が可能となっている。カソードとしては熱電子放出あるいは光電子放出型がそれぞれ開発された。熱電子カソードの場合、加速位相に乗り切れない電子がカソードに逆流する現象(バックボンバードメント)の回避方法が困難であった。一方、フォトカソード(光電子放出型カソード)の場合、高周波空洞内に加速電界が生じている時間にのみ電子放出を誘起できることから、バックボンバードメントがない。さらにレーザーの進歩で、モードロックレーザーにより短パルス幅(10psec)で、正確なマルチパンチパルス列の発生ができ、高周波のある位相に同期させることで、マルチパンチ電子ビームの発生が可能となった。現在では加速器の入射器としてフォトカソード高周波電子銃(以下 光高周波電子銃)が採用されることが多くなった。また、光高周波電子銃は、高輝度電子ビームを発生\u003cbr /\u003eさせる電子源としてLINACの入射器に適応されるばかりでなく、コンパクト、高エネルギー(5MeV以上)の電子ビーム発生源として、医療や産業への応用が期待されている。\u003cbr /\u003e 現在、フォトカソードとして、大きく分けると2つの選択肢がある。一方は、CuやMgなどの金属カソード、もう一方はCs−Teなどの半導体薄膜カソードである。金属カソードは複雑な機構は不要でCuを用いれば、空洞の壁面そのものである。しかし、量子効率が10\u003csup\u003e-4\u003c/sup\u003e程度と低く、レーザーの出力が十分でなくてはならない。一方、Cs−Teなどの半導体薄膜は、量子効率が10\u003csup\u003e-2\u003c/sup\u003e程度と高いメリットの反面、量子効率の低下が真空度や酸素に著しく依存するため、高真空中での薄膜作成、空洞への装着を行う必要があり、真空中でのロードロックシステムを要する。以上のように、両者の選択は一長一短あり、用途によって使い分けているのが現状である。\u003cbr /\u003e KEK−ATFでは、高輝度電子源として、高出力のマルチパンチビーム発生のための光高周波電子銃の開発を先行させ、平成13年度から高周波電子銃試験用の専用テストベンチを建設しビーム試験を行った。高周波電子銃の加速空洞にはBNLタイプのSバンド(2856MHz)1.6セル空洞を用い、フォトカソードにはCs−Teを電子銃とは独立して、真空系で蒸着し、移送チャンバーを介してロードロックシステムにより、加速空洞に装着している。高輝度電子ビーム生成実験で、20パンチ(2.8nsec間隔)ではパンチあたり5nCの電荷量が引き出されており、100パンチではパンチあたり3nCのマルチパンチビームの発生に成功している。2.8nsecというパンチ間隔で、しかもパンチあたり3nCの100パンチのマルチパンチビーム発生に、Cs−Teの半導体カソードで達成した意義は大きい。\u003cbr /\u003e 光高周波電子銃のさらなる高性能化を目指す上で、電子銃空洞内部での電子ビームの振る舞いを理解することは、非常に重要である。その中で特に重要となるのは、光高周波電子銃から電子ビーム発生の際の、高周波位相に対する生成電子ビーム特性に関するレーザー入射のタイミング依存性である。カソードから発生した電子が加速空洞中で加速され電子銃出口から得られるビームのパフォーマンスは、レーザー入射タイミングに強く依存する。レーザー入射位相に対する放出電荷量の依存性をプロットしたものを、以下フェーズプロットと呼ぶことにする。発生電荷密度によって発生する電界による空間電荷効果が存在し、引出電荷量に影響を与える。本研究では、この効果を明らかにするために、テストペンチ実験装置によってレーザーパワー密度、レーザー入射位相の条件を変えて、フェーズプロットを取得し、高周波電子銃の放出電荷量におけるSchot tky効果、空間電荷効果の影響を実験的に検証した。特にカソード近傍での電子ビームの物理は、非常に複雑で数値計算の初期条件を決定することが困難であるのが現状である。そこで、本研究では、カソード近傍の発生電荷量と外部電界、発生電荷から生ずる空間電荷効果による発生電荷量の抑制を実験的に検\u003cbr /\u003e証することを目的とした。\u003cbr /\u003e 低電荷発生領域と高電荷発生簡域の両者の解析を行い、それぞれの条件から得られるフェーズプロットから、外部電界によるSchot tky効果の影響がないパラメータを抽出し、空間電荷効果が量子効率に与える影響を評価した。低電荷領域のデータから、空間電荷効果の影響が少ない場合の電界増倍係数とその際の量子効率の抽出に成功した。Cs−TeカソードとBNL型高周波電子銃の組み合わせで実験的に上記の評価を行ったことは世界で始めての試みであり、高輝度電子源開発の基礎研究として意義深い。", "subitem_description_type": "Other"}]}, "item_1_description_7": {"attribute_name": "学位記番号", "attribute_value_mlt": [{"subitem_description": "総研大乙第167号", "subitem_description_type": 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光高周波電子銃における光電子放出の研究
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名前 / ファイル | ライセンス | アクション |
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![]() |
||
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Item type | 学位論文 / Thesis or Dissertation(1) | |||||
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公開日 | 2010-02-22 | |||||
タイトル | ||||||
タイトル | 光高周波電子銃における光電子放出の研究 | |||||
言語 | ||||||
言語 | jpn | |||||
資源タイプ | ||||||
資源タイプ識別子 | http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec | |||||
資源タイプ | thesis | |||||
著者名 |
山崎, 良雄
× 山崎, 良雄 |
|||||
フリガナ |
ヤマザキ, ヨシオ
× ヤマザキ, ヨシオ |
|||||
著者 |
YAMAZAKI, Yoshio
× YAMAZAKI, Yoshio |
|||||
学位授与機関 | ||||||
学位授与機関名 | 総合研究大学院大学 | |||||
学位名 | ||||||
学位名 | 博士(工学) | |||||
学位記番号 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 総研大乙第167号 | |||||
研究科 | ||||||
値 | 高エネルギー加速器科学研究科 | |||||
専攻 | ||||||
値 | 12 加速器科学専攻 | |||||
学位授与年月日 | ||||||
学位授与年月日 | 2006-09-29 | |||||
学位授与年度 | ||||||
2006 | ||||||
要旨 | ||||||
内容記述タイプ | Other | |||||
内容記述 | 高輝度電子源の開発でカソードからの引出電界強度の増大は、最大引出電荷量の増加、空間電荷効果によるエミッタンス増加の抑制に有効である。マクロパルス幅がμsec程度のDC電子銃の場合、その電界強度は放電現象により10Mv/m程度である。電界強度を上げる方法として、1980年代に高周波電子銃が考案された。Sバンドの高周波電子銃の場合、最大引出電界強度100Mv/m以上が可能となっている。カソードとしては熱電子放出あるいは光電子放出型がそれぞれ開発された。熱電子カソードの場合、加速位相に乗り切れない電子がカソードに逆流する現象(バックボンバードメント)の回避方法が困難であった。一方、フォトカソード(光電子放出型カソード)の場合、高周波空洞内に加速電界が生じている時間にのみ電子放出を誘起できることから、バックボンバードメントがない。さらにレーザーの進歩で、モードロックレーザーにより短パルス幅(10psec)で、正確なマルチパンチパルス列の発生ができ、高周波のある位相に同期させることで、マルチパンチ電子ビームの発生が可能となった。現在では加速器の入射器としてフォトカソード高周波電子銃(以下 光高周波電子銃)が採用されることが多くなった。また、光高周波電子銃は、高輝度電子ビームを発生<br />させる電子源としてLINACの入射器に適応されるばかりでなく、コンパクト、高エネルギー(5MeV以上)の電子ビーム発生源として、医療や産業への応用が期待されている。<br /> 現在、フォトカソードとして、大きく分けると2つの選択肢がある。一方は、CuやMgなどの金属カソード、もう一方はCs−Teなどの半導体薄膜カソードである。金属カソードは複雑な機構は不要でCuを用いれば、空洞の壁面そのものである。しかし、量子効率が10<sup>-4</sup>程度と低く、レーザーの出力が十分でなくてはならない。一方、Cs−Teなどの半導体薄膜は、量子効率が10<sup>-2</sup>程度と高いメリットの反面、量子効率の低下が真空度や酸素に著しく依存するため、高真空中での薄膜作成、空洞への装着を行う必要があり、真空中でのロードロックシステムを要する。以上のように、両者の選択は一長一短あり、用途によって使い分けているのが現状である。<br /> KEK−ATFでは、高輝度電子源として、高出力のマルチパンチビーム発生のための光高周波電子銃の開発を先行させ、平成13年度から高周波電子銃試験用の専用テストベンチを建設しビーム試験を行った。高周波電子銃の加速空洞にはBNLタイプのSバンド(2856MHz)1.6セル空洞を用い、フォトカソードにはCs−Teを電子銃とは独立して、真空系で蒸着し、移送チャンバーを介してロードロックシステムにより、加速空洞に装着している。高輝度電子ビーム生成実験で、20パンチ(2.8nsec間隔)ではパンチあたり5nCの電荷量が引き出されており、100パンチではパンチあたり3nCのマルチパンチビームの発生に成功している。2.8nsecというパンチ間隔で、しかもパンチあたり3nCの100パンチのマルチパンチビーム発生に、Cs−Teの半導体カソードで達成した意義は大きい。<br /> 光高周波電子銃のさらなる高性能化を目指す上で、電子銃空洞内部での電子ビームの振る舞いを理解することは、非常に重要である。その中で特に重要となるのは、光高周波電子銃から電子ビーム発生の際の、高周波位相に対する生成電子ビーム特性に関するレーザー入射のタイミング依存性である。カソードから発生した電子が加速空洞中で加速され電子銃出口から得られるビームのパフォーマンスは、レーザー入射タイミングに強く依存する。レーザー入射位相に対する放出電荷量の依存性をプロットしたものを、以下フェーズプロットと呼ぶことにする。発生電荷密度によって発生する電界による空間電荷効果が存在し、引出電荷量に影響を与える。本研究では、この効果を明らかにするために、テストペンチ実験装置によってレーザーパワー密度、レーザー入射位相の条件を変えて、フェーズプロットを取得し、高周波電子銃の放出電荷量におけるSchot tky効果、空間電荷効果の影響を実験的に検証した。特にカソード近傍での電子ビームの物理は、非常に複雑で数値計算の初期条件を決定することが困難であるのが現状である。そこで、本研究では、カソード近傍の発生電荷量と外部電界、発生電荷から生ずる空間電荷効果による発生電荷量の抑制を実験的に検<br />証することを目的とした。<br /> 低電荷発生領域と高電荷発生簡域の両者の解析を行い、それぞれの条件から得られるフェーズプロットから、外部電界によるSchot tky効果の影響がないパラメータを抽出し、空間電荷効果が量子効率に与える影響を評価した。低電荷領域のデータから、空間電荷効果の影響が少ない場合の電界増倍係数とその際の量子効率の抽出に成功した。Cs−TeカソードとBNL型高周波電子銃の組み合わせで実験的に上記の評価を行ったことは世界で始めての試みであり、高輝度電子源開発の基礎研究として意義深い。 | |||||
所蔵 | ||||||
値 | 有 |