Item type |
学位論文 / Thesis or Dissertation(1) |
公開日 |
2010-02-22 |
タイトル |
|
|
タイトル |
情報量規準による単位根と構造変化の実務的分析 |
言語 |
|
|
言語 |
jpn |
資源タイプ |
|
|
資源タイプ識別子 |
http://purl.org/coar/resource_type/c_46ec |
|
資源タイプ |
thesis |
著者名 |
福田, 公正
|
フリガナ |
フクダ, コウセイ
|
著者 |
FUKUDA, Kosei
|
学位授与機関 |
|
|
|
学位授与機関名 |
総合研究大学院大学 |
学位名 |
|
|
学位名 |
博士(学術) |
学位記番号 |
|
|
内容記述タイプ |
Other |
|
内容記述 |
総研大乙第168号 |
研究科 |
|
|
値 |
複合科学研究科 |
専攻 |
|
|
値 |
15 統計科学専攻 |
学位授与年月日 |
|
|
学位授与年月日 |
2006-09-29 |
学位授与年度 |
|
|
値 |
2006 |
要旨 |
|
|
内容記述タイプ |
Other |
|
内容記述 |
経済時系列の従属性の表現として,時系列モデルの特性多項式に実根1を含<br />むモデルが適切なのか,決定論的関数のまわりに定常変動を仮定するモデルが<br />適切なのかの峻別がしばしば求められる.このようないわゆる単位根検定問題<br />に閲し,本論文は情報量規準BICの形式的適用がどのような特徴を持つのかを,<br />様々なケースを取り上げてシミュレーションによる傍証を積み重ね,いくつか<br />の応用例を提示している.論文全体は6章に分けられている.<br /> 第1章の序論では,実務的分析に携わるエンドユーザーの立場から見た単位<br />根検定の問題点を列挙し,それに対比させる形で形式的BIC最小化法の「有用<br />性」を論じている.本論文では,単位根検定と言った場合には一貫して<br />Dickey-Fuller型の定式化を念頭に置いているので,以後DF検定あるいはDF<br />タイプの検定と言及する.<br /> 第2章では,単位根の検出に関する基本的モデルのシミュレーション結果が<br />報告されている.単位根検定と情報量規準を同じ比較の土台に乗せるために,<br />ここではシミュレーションの結果得られたBICの経験的サイズに相当する量を<br />単位根検定のサイズとして設定することで,フェアな比較を実現している.こ<br />のようにして計算した経験的検出力を比較すると,単位根検定とBIC最小化法<br />とはほぼ同等であることが示される.更に後半では,観測誤差の存在下でシミ<br />ュレーションを行い,そのような場合でもDF検定とBIC最小化法の(サイズ調<br />整済み)検出力が同等であることが示され,7 カ国の鉱工業生産指数時系列に対<br />する応用例が報告されている.<br /> 第3章は次章への準備として構造変化の検出問題を論じている.時系列の構<br />造変化に関する仮説検定の手順を提示した代表格としてBai and Perronに注目<br />している.そこで取り上げられているデータ生成過程に対し,局所定常ARモデ<br />ルの枠組みで構造変化を検出するシミュレーションの結果が対比的に報告され<br />ている.概して,定式化に不確定性がある時ほど,BIC最小化法がすぐれた意<br />思決定ルールであり,検出ラグも短いことが示されている.後半では,回帰係<br />数の変化と誤差分散のレベルシフトが存在するときの変化点間題が取り上げら<br />れている.<br /> 第4章では構造変化を考慮した単位根の検出が論じられている. 構造変化の<br />可能性を考慮した単位根検定の手順を示したものとしてVogelsang and Perron<br />に注目し,そこで取り上げられているデータ生成過程に対し,形式的BIC最小<br />化法の適用結果が対比的に報告されている.構造変化の定式化を既知とすると<br />優劣はまちまちであるが,少なくとも構造変化が加法型かイノベーション型か<br />を未知とする場合には,BIC最小化法に優位性が見られることが報告されてい<br />る.第3章に引き続き,7カ国鉱工業生産指数の変化率の分析が報告されている.<br /> 第5章では単位根と構造変化を考慮した予測問題への取り組みが報告されて<br />いる.前半では,データのBox-Cox変換と単位根の有無を同時決定する枠組み<br />が提示されている.応用として20カ国の鉱工業生産指数に対し,原系列か対数<br />変換かという二者択一の下での単位根検定の結果に基づくモデルから得られる<br />予測値との比較を行い,提案する方法による予測が優れていることが報告され<br />ている.後半では局所定常ARモデルの枠組みを援用し,トレンド定常モデルと<br />階差定常モデルが切り替わるモデルが提案されている.鉱工業生産指数による<br />模擬予測では,単位根検定の結果を所与として予測するより,予測誤差が小さ<br />いことが示されている.第6章で論文全体の総括がなされている. |
所蔵 |
|
|
値 |
有 |